炎天下、ゴミ箱をあさっていた子猫 抱っこした瞬間縁を感じた 先住猫とつかず離れずのいい関係 わが家に幸せを運んでくれてありがとう

渡辺 陽 渡辺 陽

炎天下、ゴミを漁っていた猫

2023年8月、兵庫県に住むNさん夫婦は、地元の保護猫譲渡会で1匹の子猫と出会いました。名前は由良ちゃん。真夏の炎天下でゴミ箱を漁っているところを保護猫活動をされている原田さんに見つけられました。当時、由良ちゃんはガリガリに痩せており、すぐに車に乗せて保護されました。人にすり寄ってきたことから、以前は誰かに飼われていたのではないかと推測されました。

「NO」と言える子

Nさん夫婦は結婚前から猫と暮らすことを決めており、猫の可愛さと人との絶妙な距離感を楽しみにしていました。譲渡会でたくさんの猫たちがいる中で、夫が直感で由良ちゃんを選びました。抱っこした時の感覚が特別だったのです。由良ちゃんは気が強そうな女の子で、華奢な体つきが印象的でした。

2023年9月、由良ちゃんはNさん家族の一員として迎え入れられました。

「最初の夜は警戒心が強く、キャリー内から先住猫の与一に何度もシャーと威嚇し、与一が萎縮してしまい部屋にこもってしまいました」

由良ちゃんの名前は淡路島の由良港から取りました。彼女は非常に甘えん坊で怖がりながらも、気の強い性格。保護した大阪さくら猫の会の原田さんや譲渡会のスタッフも「NO」と言える子だと口を揃えました。

由良ちゃんはお魚が大好きで、刺身を切っているときにはニャーニャーとしつこく鳴いてすり寄ってきます。まるで漁港出身の猫のようで、名前の通りお魚と縁が深いのかもしれません。

パパ大好き、先住猫とは付かず離れず

先住猫の与一くんは寂しがりやでしたが、由良ちゃんが来てから遊び好きの与一くんは、由良ちゃんに構ってほしくてちょっかいを出すようになりました。由良ちゃんはツンとして相手をしないのが日常です。由良ちゃんは自分から構ってほしいときは与一くんのシッポでじゃれて遊びます。由良ちゃんから匂いをかぎに行ったり触ったりすることもあり、その都度与一くんは「え!?」という顔をするそうです。そんな2匹の関係はつかず離れず、微妙な距離感を保ちながら日々変化しているそうです。

由良ちゃんはパパに懐いていて、いつもパパの布団に潜り込んでぬくぬくしています。与一くんはワンパクな男の子でムチムチの体型ですが、由良ちゃんは華奢で繊細。守ってあげたくなる存在といいます。Nさん家族は由良ちゃんをお嬢様待遇で大切にしています。

由良ちゃんとの新しい生活は、Nさん家族にとって素晴らしいものでした。猫たちとの日々の触れ合いが家族の絆を深め、微笑ましいエピソードが絶えないそうです。由良ちゃんの存在は、Nさん家族にとって大きな喜びとなりました。

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