物忘れは誰にでも起こりうる困った日常の一部です。ただ、頻繁に起こると少し心配になってしまいますね。なんだか最近、自分の記憶に自信がない…これは、歳のせい? それとも…?
無意識に冷蔵庫を…
子供も巣立ち、夫婦ふたりでのんびり暮らしているFさんご夫妻。妻のT子さん(50代・主婦)はどうも最近浮かない様子です。いつになく真剣な顔で夫に悩みを打ち明けました。
「最近物忘れが増えてきた気がするのよね…」
聞けば、ふとトイレに行こうと席を立ち、次の瞬間には無意識に冷蔵庫のドアを開けていたと言うのです。
「尿意よりも、冷蔵庫の開けて何か食べようと思う『食欲』の方が勝ってしまったのかしら…?」
ちょっと抜けてる自覚はあったT子さんですが、自分でもあぜんとしてしまうほどの出来事に、危機感を覚えたのだとか。
T子さんはさらに続けます。
何しに来たんだっけ?
ある日、ハサミを探しにリビングに足を踏み入れたT子さん。しかし、リビングに入った瞬間「私、何しにここに来たのかしら…?」 頭の中から“目的”がきれいさっぱり消えていることに気づきました。
思い出す手がかりになるものが目につかないかと、無為にリビングをウロウロと歩いてみたものの、やはり思い出せません。諦めて和室のコタツに戻ったところで、やっとハサミを探していたことを思い出しました。全くもう、よりによって座ってから思い出すんだから…。
夫が放ったひとことは
不安げな表情で「歳かしら…」「やあねえ…」と思い悩んでいたT子さん。しかし、静かに話を聞いていた夫のM雄さんはおもむろにひとこと。
「うーん、母さんは昔からずっとそんな感じだけどな」
T子さんは衝撃を受けましたが、よくよく振り返ってみると、確かに昔からおっちょこちょいで、よく夫には笑われていました。スーパーに出かけたものの、何を買いに行ったか忘れたり、靴下を左右違う柄で履いて出かけたり…。
これってつまり、通常運転…ということでしょうか!?
長年連れ添ったパートナーの率直な意見に、T子さんの心はすっかり軽くなったのだそうです。
実はあるある? 物忘れの体験談
物忘れで困った経験、ついうっかり…なエピソードを集めてみました。
▽H佳さん(40代・女性)
「キャベツが家にあるのを忘れて買って帰り、それを繰り返して遂にキャベツが4玉に…」
▽M子さん(50代・女性)
「割と親しいご近所さんの名前をド忘れ。井戸端会議が終わるまで、この人の名前…名前…と上の空でした」
▽C明さん(20代・女性)
「SNSのつぶやきの入力欄を検索欄と間違えて、ちょっと恥ずかしいワードを全世界に送信してしまい慌てました」
▽T志さん(20代・男性)
「一人暮らしを始めたはいいけど、ガスの元栓や鍵を閉めたかどうかを毎回忘れてしまい一日中不安なまま過ごす事があります」
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世代問わず、皆さん多少なりとも物忘れには悩まされている事がわかりました。かく言う筆者も物忘れが多いので、少し安心してしまったのは内緒です。
困った物忘れ…。多くの場合は一時的なものだそうですが、あまり気になるようであれば、もの忘れ外来などへの受診も考えてみて下さい。
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