てんちむ検討、自己破産するとどうなる? ギャンブル依存・水原氏の場合は「メリットない」【弁護士に聞いた】

山脇 未菜美 山脇 未菜美

桃鉄でしか見たことないですよ、こういう数字―。Youtuberの「てんちむ」こと橋本甜歌さん(30)が自身の動画で、巨額の損害賠償を請求されている裁判について語ったのは6月末。「自己破産も検討している」と話し、世間に衝撃を与えた。自己破産すると一体、どんなことになるのだろう。倒産法などに詳しいAuthense法律事務所の森中剛弁護士(46)に聞いた。

てんちむさんは2020年、豊胸手術をしていたにも関わらず、事実を隠しながらバストアップ効果を謳ったナイトブラをプロデュースして炎上。数億円の返金対応をしたが、商品販売会社との裁判は続いている。判決はまだのようだが、動画では「2億とか3億とかそんな優しい額じゃない」としている。

クレジットカードやローンは…

森中弁護士によると、自己破産は裁判所に申し立てる手続きで、簡単に言うと、債務超過状態(つまり借金があり、自分の財産では返済できない状態)であればできるという。申請後は基本的に、財産の調査などを担う「破産管財人」が選ばれ、その報告などを基に裁判所が処理を決定。このほか、借金が免除されるためには、免責の許可が必要という。

自己破産が認められ、まず行われるのが、破産者の財産状況などを調査し、財産をお金に換えて、債権者に配ること。「原則、全て提出してもらいます。財産的価値のある自宅や株も精算してお金に変えないといけません。ドラマのように突然、誰かが来て『家を出て行け』はないです」。ただし、財産を隠すと破産法上犯罪にあたり、実際に捕まる人もいるという。例外として、一部、手元に残すことが許される財産もある。

気になるのは、クレジットカードやローンの対応だ。「法律的な決まりはありませんが、信販会社や金融機関が信用情報機関に自己破産情報の登録をし、他のクレジット会社が情報を見て、『お金は貸せません』となることはよくあります」。このほか、弁護士や公認会計士といった一部の国家資格は停止に。破産した事実は政府の機関紙「官報」に載るため、公にさらされるリスクはあるという。

借金が免除されるかは別の問題

「デメリットはそこまで多くないです。失敗しても、再チャレンジできるようにする法律でもあると思います。そもそも犯罪ではないですし」と森中さん。

では、てんちむさんの場合はどうだろうか? 「一般的な損害賠償請求のため、自己破産は認められる可能性は高いです」とする一方で、借金が免除される「免責」は別の問題だという。悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求は「非免責債権」と呼ばれ、免責されない場合は、借金が残る。「悪質さが論点になります。てんちむさんの場合は、広告関係の部分で悩ましいところはありますが、払い終わっているので、免責されるかどうかとは関係がなくなっています。それ以外は、免責される可能性は高いと思います」

このほか、ギャンブルで借金を作るなど、一定の事由がある場合、免責は認められず、借金が消えないこともあるという。では、米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手(30)の通訳を務め、ギャンブルで借金が膨れ上がっていったとされる水原一平氏(39)は…?「自己破産するメリットがないので。仮に申し立てたとしても、免責は認められないでしょう。アメリカの法律は分かりませんが、日本だったらほぼ認められないです」

てんちむさんは炎上騒動からさまざまな経験をし、一時期はショークラブ・バーレスク東京(現ROKUSAN ANGEL)で働いていた。昨年10月から活動休止していたが、今年5月に活動を再開した際、4月26日に出産してシングルマザーになったことを報告。今月に入り、8月から旧バーレスク東京に無期限復帰することを発表している。

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