「Amazon整備済み品」として販売される中古パソコンの思わぬ落とし穴がSNS上で大きな注目を集めている。
きっかけになったのはひさん(@ammichimot)が「Amazon整備済み品『非常に良い』の闇」と紹介したノートパソコンの写真。
天板を覆うように貼られているラッピングステッカー。どういうつもりで貼ってあるのかわからないが、パソコンにこんな細工が施されていたら誰でも不審に思うだろう。
Amazonの記載によると「Amazon整備済み品」とは、Amazonが定める品質基準をクリアし一定の販売実績がある認定出品者が正常に機能するかどうかの動作確認をした商品。
認定出品者は、資格のあるメーカーまたは専門の第三者リサイクル業者で、Amazon整備済み品を継続的に販売するための厳格な基準を満たしているそうだ。「非常に良い状態」と謳うには「本体は30センチ離れて見ても外観上の損傷が見られない」「スクリーンは無傷」などの条件があるらしいが、もしかしてラッピングステッカーはこれを満たすためのものだろうか。
ひさんに話を聞いた。
起動時間は10000時間超か
ーーいくらで購入したのですか?
ひ:18300円です。Amazon整備済み品が販売できる認証を得た複数の業者が販売する形となっており、今回買った業者は検索したところキチンとした会社かどうか非常に怪しく、古物商の営業許可を取得しているか不明です。
ーー偽装に気づいたときは。
ひ:シールに気づいたのは筐体に「Let's note」や「Panasonic」と表示してある部分の、文字の縁に違和感を覚えたからです。もしやと思い商品ページのレビューをたどると「シートが貼ってあった」と記述があり、自分が購入したものも同様であると察しました。商品をよくよく見ると天板とキーボード部分のシートが貼られている箇所以外、底面や角部分などに塗装の剥げがありました。キーボードのテカリもあり、液晶部分にはLCD消灯の際わかる程度の擦り傷のようなものもついていました。
ーー正常に動作したのですか?
ひ:動作としては起動直後ホイールパッドの反応が非常に悪かったですが使ううちに改善しました。加えてBIOSにて起動時間を確認したところ10000時間を超えており、非常に酷使されていた筐体であるとわかりました。
ーー投稿への反響について。
ひ:「整備済み品はそんなものだ」という意見が1件ありましたが、その他の大多数は、Amazon整備済み品は買っちゃダメ、自分もハズレに当たった、ちゃんとしたPCショップで買うべき、などさながら被害者の会の様相でした。返品すればいいのではとの意見もありましたが、ネタ的に面白かく、届いた状態に手を加えた状態であるため、返品や購入業者やアマゾンに問い合わせはしていません。AmazonはXを監視しており、製品に不備があった際はカスタマーセンターよりDMやリプライがあることが結構あるんですが、今回は完全スルーでした。
◇ ◇
SNSユーザー達から
「デジタル闇市」
「ホイールパッドは意外とキレイ、これはXのネタには非常に良いということか。」
「ということは、わざわざLET'S NOTEのところ後付けステッカーまで製作して貼ってるってことでしょ?これは届いてみないと分かりませんね ちなみに自分もsz-6同機種を持っています。」
など数々の驚きの声が寄せられている今回の投稿。販売者には取材を申し込んだが回答は得られなかった。読者のみなさんも中古パソコンを購入する際はくれぐれもご用心いただきたい。
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