皮膚病、眼球に異常…ペルシャ猫ブリーダー崩壊の現場から30匹を保護 「あっという間に増えた」「頑張っていた」言い訳は許されない

渡辺 陽 渡辺 陽

ペルシャ猫のブリーダー崩壊

2020年3月、猫の保護活動をしているNPO法人ねこけん本部に代表から続々と悲惨な状態のペルシャ猫の写真が送られてきた。ペルシャチンチラ猫のブリーダー崩壊だった。

「ブリーダーさんは、体調を崩し入院をしなければならないほど病気が悪化していて、もう廃業するということでした。お世話もままならず、苦しい状況や胸の内を涙ながらに説明してくれたそうです。猫は30匹くらいいました」

急遽全頭保護して、皮膚病にかかっている猫が多かったので、朝までかかって毛刈りをしたという。

身も心もボロボロに

預かりボランティア宅やシェルターに移動後、なんとなく落ち着いてきたと思ったが、次々と目の状態が悪化した。朝晩の目のケアを連日続けたが、ほとんどの子の目に異常があった。白濁していたり目ヤニで目が開かなかったり、片方の目が小さくなったりしていた。

「子猫に至っては片方の眼球が飛び出ている子もいました。でも、まだ赤ちゃん猫だったので麻酔をかけて処置することもできず…。動物病院で体をキレイに洗ってもらって手厚い処置をしてもらいました。盲目の雄猫はなぜか入院室が血まみれに。心に深い傷を負っていたようで、自分で自分の尻尾を噛みちぎっていたのです」

 

丸刈りにした時に同じように尻尾に怪我をしていた猫がいて、当初は猫同士の喧嘩かと思われたが、他にも自傷行為をした猫がいる可能性もあった。

「体のケアと同時に心のケアも必要です。ボランティアは時間を作っては遊んだり、スキンシップをしたりしています。時間はかかりますが、心の傷が癒える日もそう遠くないと思います」

崩壊する前に気がついて

多頭飼育崩壊は多くの猫達の心や体に傷をつけてしまう。

「レスキューも大変ですが、なによりもその後のケアに人手も時間も経費もかかります。崩壊した人々は、何の責任も取れないケースがほとんどです。元飼い主さん達には、全て反省してもらいたい」

「頑張っていたのですが、どうしてもお金が無くて」

「猫が大好きなんです。でも体を壊して」

「ポジティブなんです。なんとかなるかなと」

「あっという間に増えちゃって」

「私ではなく、母が飼っていて」

…崩壊した人々の言い訳は様々だという。しかし、そうした“事情”があるからといって、猫達を苦しめていいという免罪符にはならない。

 「途中で気がついてほしいんです。増えすぎて生活が成り立っていないこと。猫達が食べるものが少なく痩せていること。医療にもかけてあげられない経済状況だということを。白濁してしまった目でも、彼らはしっかりと未来の幸せを見つめて歩んでいきます。幸せの光はみんなに平等に降り注いでいるんだから」

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