香川の山中で発見されて…出会った2匹の犬、最初はビクビク 飼い主「どんな子でもいい、家族の幸福度は格段にアップ」

渡辺 陽 渡辺 陽

山中で捕獲された野犬の子

くろまめちゃん(3歳・メス)とうずらくん(1歳・オス)は、香川県の山中でみどりさんというボランティアに保護された野犬の子だった。みどりさんは、くろまめちゃんの母犬が妊娠している時から保護すると決めていたので、出産後、子犬たちが生後1ヶ月くらいの時に保護した。野犬の子は保護しても、保護しても後を絶たない。毎週のように保護活動をしていたある日、みどりさんは山中で徘徊する4匹の子犬たちを発見。その中の1匹がうずらくんだった。

「みどりさんは、うずらたちを見かけた時、思わず車から飛び降りて猛ダッシュで追いかけたそうです。もう生後2ヶ月くらいになっていたので走るのが速くて、でも、ここで逃げられたらもう会えない気がしたと聞いています。もう諦めよう、そう思った時に子犬たちが草の中に飛び込んだところを保護。みんな生まれて初めて人間に追いかけられたので怖かったのでしょう。1匹の女の子は身を守るために必死で噛み付いてきたそうです。」

犬を迎えて家族の幸福度が上がった

神奈川県在住のIさん夫妻は、猫を2匹、犬を1匹飼っていたが、猫は18歳で、犬は13歳で天寿をまっとうした。それから5年ほど経った時、「やっぱり動物を飼いたいね」ということになり、保護犬を探したという。

「次に飼うなら保護された子と決めていました。くろまめとはオンラインでお見合いしましたが、目的は命を預かるということ。どんな子でもいいと思っていました。うずらは、くろまめを譲渡してもらったおーあみ避難所でうずらたちが保護され、4匹のうち2匹がシェルターに来るというので会ってみることにしました。当日は、くろまめも連れて行きました。くろまめと相性のいい子がいいと思って2匹の子犬と対面させましたが、どちらがいいのかよく分からず、家族で話し合って牛柄のうずらに決めました。」

くろまめちゃんもうずらくんともちょっとビビりと聞いていたが、思ったほどでもなく、すぐに慣れてくれた。くろまめちゃんは黒くて豆みたいに可愛いからくろまめ、うずらくんはうずら卵のような模様にちなんでうずらと名付けた。

「くろまめが、まるで母犬のようにうずらの世話をしてくれたので、あっという間に馴染みました。母性って凄いなぁと感心するばかりでした。くろまめはくっつかれるのが苦手ですが、うずらにベッタリされてもうずらが寝るまでじっとしていました。ドッグランやお散歩中も他の犬から守る!という感じで、母乳は出ないけど、立派な母犬をしていました。」

2匹を迎えたIさん夫妻は、みどりさんやおーあみ避難所のボランティアなど、保護活動をしているすべての人に感謝しているという。

「家族全員の幸福度は格段に上がりました。将来、ドッグランを作りたい、ドックカフェもいいな、あと何匹か飼いたい、などなど夢も広がっています。これからペットを飼おうと思っている人には、保護犬や保護猫という選択肢もあるということを知ってもらえると嬉しいです。」

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