猫が突如マンションのベランダに→「寒くてかわいそう」と保護、お父さんのお腹を揉むのが日課に

渡辺 陽 渡辺 陽

マンションのベランダに猫が

瓈梦(りむ)くん(6歳・オス)と愛護活動をしている出山さんが出会ったのは2020年12月のことだった。

転勤のため出山さん夫妻は宮城県に引っ越した。そこで借りたマンションのベランダに突然現れるようになったのがりむくんだった。しばらくベランダでご飯をあげていたが、他の野良猫とケンカして負けたり、雪の降りしきる夜でもご飯を食べに来たりしていたという。

「あまりに寒くてかわいそうだと思い、家の中に入れることにしました。なかなか素手で捕まえられず、捕獲機を借りて捕まえました。夫は、『俺の息子になれぇぇ!!!』とずっと言っていました」

腹揉みが日課

2022年4月、りむくんは出山家の一員になった。

出山家の猫はみんな、名前の頭に「瓈」という漢字が付いている。梦は夢という字の旧字体。夢いっぱいの猫生が送れるようにという願いが込められているという。

りむくんはビビりでなかなか慣れる気配もなく、ずっと窓のそばで固まっていた。だが、それも時が解決してくれて、だんだん家に馴染んでいったそうだ。

りむくんはとても穏やかな性格。出山家には他にもたくさんの猫がいるが、ケンカを売られてもパンチを食らっても決してやり返すことがない。好きなことは人の腹を揉むことだ!
「夫のビール腹を丁寧に揉むのが日課です。たまに人間の食後すぐに揉み始めることもあって、夫はだいぶ苦しそうですが、それでも幸せそうに頭を撫でています。」

大のちゅ~る好きでもあり、ちゅ〜るを見ると普段穏やかな性格とは一変。他の子の分も強奪しにかかる。

「猫の耳って本当に良いんですよね、どこにいてもちゅーるの口を切る音ですっ飛んできます」

すっかり出山ファミリーになったりむくん。もう雪が降りしきる中、ご飯を食べるためにさまようことはない。

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