「95歳まで泳ぎ続ける」意欲燃やす92歳女性スイマー 水泳経験ナシ→68歳でスイミングへ きっかけは「漬物石で腰を圧迫骨折」

京都新聞社 京都新聞社

 元日に92歳を迎えた京都府与謝野町の女性が週4~5回、京丹後市内のスポーツ施設で水泳の練習に励んでいる。体力維持を目標に意欲を燃やしている。

 同町四辻の山﨑秀子さんで、68歳の時に水泳を始めた。きっかけは重い漬物石を持つ際に背中や腰に痛みを感じたことだった。整形外科医から背骨の圧迫骨折と診断され、1年近く歩くこともままならなかった。医師から、水中のウオーキングをリハビリに勧められ、町内のプール施設に通い始めた。

 水泳経験はなく、最初は水の中で歩くだけだったが、同年代の女性が元気に泳ぐ姿を見て、自分も泳ごうと決意。医師から「首に負担がかかりにくいクロールだけなら」とアドバイスされた。

 泳法は周囲の人の泳ぎを見ながら我流で身に付け、70歳の頃には連続で400メートルを泳ぎ切れるようになった。以前よりも筋力が向上し、ストレスも発散できる。「体の痛みはそれほど気にならなくなった」という。病気で歩けなくなった夫を自宅で介護する生活を8年間続けてきたが、1日1時間半、週3~4日は泳ぎ続けた。

 昨年4月からは、水泳仲間の紹介で京丹後市峰山町の民間スポーツ施設「YURIスポーツクラブ」に長男や次男の妻に車で送迎してもらって通っている。「自分よりも若い70歳前後の女性と世間話をするのが楽しく、一緒に泳ぐと体がしゃんとして元気になれる」と笑顔を見せる。

 1日約600メートルを1時間半かけて泳ぐ山﨑さんは、自家栽培の野菜や丹後の魚をほぼ毎日食べるなど、食事の栄養バランスにも気を配る。次の目標は「95歳まで元気に泳ぎ続けること。水泳で健康と体力を維持していきたい」と話す。

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