3月3日の雛祭りはもう過ぎてしまいましたが、今年はXにどえらい写真が投下され、多くの人の度肝を抜きました。それは、人気ゲーム「ドラゴンクエスト」をモチーフにした手作りの雛人形。代表的モンスターである「スライム」の人形が雛壇に並び、「すらいむたちとひなまつりパーティしますか?」「はい/いいえ」というコマンドまで再現されています。作者のいもさん(@monozkuri_imo)に制作エピソードを聞きました。
「娘(ドラクエ女子)のドラクエ雛人形完成」とXに投稿した、いもさん。どうやら現在小学2年生の娘さんが、相当なドラクエ好きのようです。
—目を見張るクオリティです。材料や制作期間は?
「宝箱の部分は主に工作用紙です。スライムなどのキャラたちは軽量樹脂粘土、接着は木工用ボンド、着色はアクリル絵の具で、全てダイソーで購入しました。アイディアが浮かんだのが2月中旬、そこから制作を開始して雛祭り当日に完成しました」
—苦労したところ、見てほしいポイントは?
「2週間ほどしかなかったので、当日までに完成させるのが大変でした。できるだけ雑にならないように、そして自分が納得できるラインを下回らないように、日々寝る時間を削って作りました。寝不足な上、細かい作業ばかりで目がシパシパしました」
「見てほしいところは、宝箱の中蓋を裏返して収納できるという仕掛けでしょうか。このアイディアを思いつくまでに実は年単位の時間がかかっています。小さなロトの剣で中蓋をこじ開けるアイディアがシュールで、自分でも気に入ってます」
—娘さんの反応は?
「『可愛い〜』とすごく喜んでくれました。嬉しそうに宝箱の裏にあるオルゴールのネジを回して、ニコニコしながらスライムたちを眺めていました」
—娘さんはどういうきっかけで「ドラクエ女子」に?
「3歳の時、偶然見つけたドラクエのガチャガチャを回して、出てきたスライムを与えたところ、『可愛い〜』とハマり出したのが最初です」
—いもさまご自身は?
「私は子供の頃にファミコン、ゲームボーイでプレイしたことがある程度でした。なので、ドラクエ女子誕生のきっかけになったガチャガチャを回した時は『懐かしいな〜』くらいの軽い気持ちだったんです。まさか娘がこんなにハマるとは思いませんでしたし、今は私もドラクエ、スライムが大好きになりました」
—雛人形以外にも、傘やランドセル、ケーキなどを手作りされていますね
「ドラクエグッズを作り始めた時期は、娘がスライムにハマった5年ほど前からです。スライムやドラクエのグッズを購入したかったのですが、当時は子供向けの公式グッズが見つかりませんでした。諦めきれずネットを徘徊して、可愛いスライムのリュックを発見しましたが、売り物ではなく、コスプレイヤーのお母さんが息子さんのために作ったものでした。それを見て自分も娘のために作ってみようと思い立ち、創作するようになって今に至ります」
いもさんのXアカウントには、全て手縫いした(!)というスライムのバッグやロトの剣(=傘)、ロトの紋章をモチーフにしたクリスマスリースなど、 ドラクエのファンならずとも胸躍る作品がたくさん投稿されているので、興味のある人はぜひチェックしてみてください。