福岡県みやま市の小学校で2月下旬、給食で出されたうずらの卵を喉に詰まらせて小学1年生の男児(当時7歳)が亡くなった事故。同市の教育委員会が会見を開き、原因とみられるうずらの卵を当面使用せず、他の食材も提供する大きさを検討することを明らかにしました。
ところが、SNSでは「食材の見直しよりも食べる環境等の見直しが必要」「給食時間内に食べようと急いで食べたのが原因では」などと、食材の原因を追及するよりも食べる環境の見直しを訴える声が相次ぎ、話題になりました。
「うずらの卵事件で子供達が『今は給食時間25分くらいだけど、酷い時10分で完食しないといけない時もあるから急いで食べたのが原因じゃない?』って会話してて『おい、待て待て10分?』って今びっくりしてる」
「急いで食べたのが原因じゃない?」とX(旧Twitter)に投稿したのは、「かにかまちゃん」さん(@MyakuY)。というのも、お子さんたちが通う小学校の給食時間は45分間で、配膳や片付けの時間を除くと実質食べる時間は25分ほどとのこと。ただふざける子どもがいたり、マイペースな子がいたりと配膳が遅れてしまい、食べる時間が10分くらいしかない時もあるとか。そこで、子どもたちが食べるのを急かされることもあるといいます。そんな投稿に驚く人や共感する人たちからたくさんのコメントが寄せられています。
給食で配膳が遅れて食べる時間が10分しかない時も…「食べる環境の見直しが必要だと思います」
「急いで食べなくちゃいけない現状もあるんだね」
「10分で急いで食べないとならない環境では、他の食材でも喉を詰まらせる可能性はあります。食材の見直しよりも、食べる環境等の見直しが必要だと思います」
「これはガチ。自分が小学生の時もそうだったし、ずっと変わっていない」
「あるあるですね。うちの子も『時間目が長引いたせいで5分しか食べる時間なかった』とか言っててマジかーってなる事がありました。食器類の回収もあって、ご馳走様の時間が決まってるから、お昼ご飯の時間が短いんですよね…」
「これだと思う。次男の中学校も実質10分しか時間がない」
「将来使わない勉強よりも食育に時間さけよな」
多くの人たちが問題提起をする、子どもたちが急いで食べないといけない学校での給食時間の現状。さらに「かにかまちゃん」さんは、こう訴えます。
「他にも4時間目に体育の授業の際は移動に時間がかかるため、給食時間が短くなることもあるそうです。今までの子育ての中で我が子が喉を詰まらせたことはないのですが、子供たちの学校内では、たまに男子児童が『俺、こんなに食べれるぜ!』なんて言いながら悪ふざけで口にたくさん入れ込んでむせたりすることも。また、ある食材が苦手で牛乳で必死に流す子がいたり、マイペースな子に対しては時間になると空いたお皿を給食係や先生が目の前で一皿一皿かたづけていく方式になることも多々あるのだとか。余計に焦りますよね…。
今回の事故を通じ子供たちの会話の中で、食事時間の十分な確保、また危険な食べ物などを排除したり規制を増やすのではなく、咀しゃくの必要性を指導し誤えんを防ぐために十分にかむこと、落ち着いて食事ができるよう日ごろから家庭でも習慣をつけさせたいなと、あらためて感じております。実際は難しいかもしれませんが、この事故を二度と起こさないよう未然に防ぐためにも、教育現場での時間割の見直しや授業時間を少し短縮して先生方も子どもたちも余裕のある学校生活が送れると良いなと思いました」
給食時間「焦って早く食べないといけない風潮を変えて時間をもう少しとる。心にゆとりを持たせるような方向に」
また「かにかまちゃん」さんと同様、うずらの卵を喉に詰まらせた事故を受けて「食べるのを急がせるから」と、「ジョン•エドワード•ガーメンJr.」さん(@Harurock9)もXに投稿して話題に。
「給食のうずらの卵を喉に詰まらせたニュースに専門家が出てきて乳歯が入れ替わる時期で歯がないからとかうずらの卵の使用を検討とか言ってるけどうちの小5が食べるのを急がせるからだと申しております」
ジョンさんのお子さんは小学5年生。給食の時間に起きた事故に「食べるのを急がせるからだ」と言ったとか。やはり、お子さんの学校の給食時間も45分間で、準備や配膳、片付けなどを除くと実際食べる時間は20分ほど。時間内で食べないといけないため、お子さんも「急がないと」と思いながら食べているといいます。
こうした時間内に食べなければならないという学校の給食時間の現状について、ジョンさんは次のように話します。
「確かに詰まりやすいような食材は加工したりして工夫できればいいのではないかと思います。ただ、うずらの卵を喉に詰まらせたからと言って安易に使用を止めたとしてもなんの対策にもならないのではないかと。結局根本はよくかむことを学んでいくことが大切です。喉に詰まりやすいものを排除するのではなく、よくかむことを習慣づけられるような食育と、焦って早く食べないといけない風潮を変えて時間をもう少しとると、あるいは心にゆとりを持たせるような方向にいけたらいいんじゃないかなと考えます」