新車価格600万円超!アルファード、ヴェルファイア…なぜみんな買えるのか 20代もバンバン購入、人気車種の不思議

村田 創(norico by ガリバー) 村田 創(norico by ガリバー)

残価設定ローンは万能ではないけれど

もちろん、残価設定ローンは万能ではない。メリットとデメリットを紹介しよう。

▽残価設定ローンのメリット

・返却時の条件を満たしていれば、残価は保証される。3~5年後に、マーケットが変化し当初の残価より大幅に低くなっていても、差額を支払う必要はない。
・月々の支払い額を抑えることが可能。
・多額の現金が必要ない。

▽残価設定ローンのデメリット

・返却時の走行距離や、クルマの状態が細かく決められている。決められた条件よりクルマの状態が悪い場合、精算金が必要。事故などを起こした場合は、修理費+精算金が必要となり多額の出費になる。
・3~5年後に、マーケットの変化で残価が大幅にアップしている場合でも、残価アップ分の差額は返却されない。
・ローンなので、現金支払いと比べると、多額の金利が発生する。

こうしたメリットとデメリットをしっかり理解したうえで、残価設定ローンを上手く活用すれば、より魅力的なクルマに乗れるだろう。

中古車でも残価設定ローンがある!

残価設定ローンが使えるのは、新車だけではない。

中古車店の中には、独自の基準で残価設定ローンを設定している場合や、残価設定が保証されないケースもある。ローンの支払い最終回に再査定され、過不足分を精算する方式だ。

残価保証されていないと、不安に思うかもしれない。だが最終回に再査定され、車両状態がよく、その車種がマーケットでも人気がアップしているような場合は、当初の残価を上回ることもある。こうなると、メリットはさらに大きくなる。

もちろん、その逆もあるので注意が必要だ。事故、過走行、ペット臭が強いなど、車両の状態が悪く、その車種がマーケットで人気を失っていれば、再査定で当初の残価を大きく下回ることもあるからだ。

アルファード&ヴェルファイアのような人気車種で、さらに人気グレードならば、数年で大きく残価を落とすリスクは小さいと予測できる。中古車の残価設定ローンもメリットが出てくるだろう。

デメリットとして、どのクルマでも残価設定ローンが組めるわけではない点にも注意が必要だ。低年式車や不人気車など、数年後の残価が付かない車両はNGとなるケースが多い。

残価設定ローンは、主に高年式の人気車で走行距離や程度のよい車両に使うとよいだろう。

◆大岡智彦(おおおか・ともひこ)クルマ評論家・CORISM代表
CORISM編集長。自動車専門誌の編集長を経験後、ウェブの世界へ。新車&中古車購入テクニックから、試乗レポートが得意技。さらに、ドレスアップ関連まで幅広くこなす。最近では、ゴルフにハマルがスコアより道具。中古ゴルフショップ巡りが趣味。日本カー・オブ・ザ・イヤー実行委員

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【監修】中古車のガリバーが運営・クルマのギモンにこたえるサイト「norico」編集長・村田創
中古車のガリバーに勤務して20年以上のベテランが車の知識をわかりやすく解説します。車のことは、多くのメーカーを横断して取り扱うガリバーにぜひ聞いてください。「車ってたのしい!」を感じてほしいと思っています!

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