「さっき弱った三毛猫保護したら、なんも知らないお客さんが保護猫に使ってって1万くれた
ミラクル過ぎん?!
神様からのギフトか
かなり弱って厳しそうだけど今から検査フルコースで病院で治療に使わせて貰う
猫の神様ありがとう」
衰弱した三毛猫さんを保護した日、「保護猫に使って」とお客さんから1万円札を受け取ったという和菓子店のエピソードがX(旧Twitter)で話題になりました。
投稿したのは、保護猫活動やTNR(※)などに取り組む和菓子屋「櫻園(さくらえん)」さん(@sakuraneko2222)。櫻園さんによると、2月3日に友人から「よろよろの三毛猫がいるから保護したい」と連絡を受けましたが、お店を抜けられなかったこともあり保護猫活動の仲間に頼んで三毛猫さんを保護したとのこと。そのタイミングで、お店に足を運んだお客さんから「保護活動に使って」と1万円札を渡されて「神様からのギフトか」と思わず投稿したといいます。
そんなエピソードに「素敵なお話」「お客様からの気持ち嬉しいですね」とほっこりする人たちからたくさんのコメントが寄せられています。
※TNR:Trap/捕獲し、Neuter/不妊去勢手術を行い、Return/元の場所に戻すこと。
「まさにミラクルですね ミケちゃん、元気になりますように」
「おじさまかっこいいです」
「お客さん太っ腹!!なかなか万札は出せないよ」
「ゼッタイ猫神様の化身だ」
「とてもホッコリしました」
「三毛ちゃん猫神様がついてるやん 頑張って元気になろう」
「まさにミラクルですね ミケちゃん、元気になりますように」
多くの人たちを癒したお客さんとのエピソード。三毛猫さんは保護後、ミケランジェロちゃん(雌)と名付けられたとか。保護時のことやミケランジェロちゃんのその後について、櫻園さんに聞きました。
和菓子店を営みながら保護活動、近所の溝から出られない衰弱した三毛猫が!
──2月3日、ミケランジェロちゃんを保護されたとのこと。
「はい。近所の溝にいて出れないようでした。私がお店で抜けられなかったので、保護猫の仲間に頼んで捕獲してきてもらいました。弱っていて洗濯ネットにすぐに入れられたそうです」
──保護時、どんな様子でしたか?
「かなり弱っており、捕獲しても弱々しく鳴いて元気もなかったようです。口内炎もひどくて、ちゅーるをあげても痛くて上手に食べられない様子でした」
──ミケランジェロちゃんを保護したタイミングに、お客さんから保護活動の支援費として1万円札を渡されたとか。
「私が和菓子屋の傍らで保護猫活動しており、外に捕獲器を置いていたんです。それを見て、『あれは何?』と聞かれて。TNRするのに使う捕獲器ですと説明したら、『それなら保護活動に使って』と1万円をぽんと渡して帰られました。たまたま1万円いただいたタイミングと同じくらいにミケランジェロを保護したんです。それが奇跡的なタイミングだなと思いました」
──お客さんは顔見知りの方?
「初めて来店されたお客さんで知らない方でした。たまたま和菓子を買いに来店されたようです」
その後、三毛猫は動物病院へ どうなった…?
──その後、ミケランジェロちゃんを動物病院に連れて行かれたとのこと。
「里親さんを探す予定で避妊手術、ワクチン、血液検査などを頼んできたのですが、獣医師からは『かなり状態が悪いのでどうなるか分からない』と言われました。『まずは体力回復させることを先決させます』と。5日、動物病院からミケランジェロは息を引き取ったと電話がきました。血液検査したらどの数値も悪く、ひどい腎不全とのことでした。一番ひどかったのは糖尿病の数値だったそうで致命傷となったようです」
──お客さんから支援を受け、ミケランジェロちゃんも頑張ったのですが…残念です。
「残念ですが…ただ一般の方がサラッと1万円を保護猫にと出せることはなかなかできることではなくて。その気持ちもうれしかったのですが、ミケランジェロの保護と1万円をいただいたタイミングが重なり、猫の神様がいるんだなと感動しました…。今まで保護活動してきて忘れられない出来事です」
◇ ◇
愛知県岡崎市の和菓子店「櫻園」は、「豆乳かすてら」「和シフォン」が人気のお店とのこと。頭のてっぺんに海苔が乗ったような愛猫の磯辺海苔男(いそべのりお)くんがいます。5歳の男の子です。山の中で暮らしていたという海苔男くん。ある日から餌やりさんから餌がもらえなくなったようで日に日に痩せていったため、「このままだと死んでしまう」と思い立ち、保護したそうです。
活動について、「保護した猫は昨年が多かったのですが、これまでの保護した猫を全て合わせると400匹ほど。うち350匹ほどは譲渡しました。TNRは、500匹ほどはやっているかと思います」と話してくれました。