まもなく4月です。新学期や新生活を迎えるシーズンですが、「1人暮らしデビュー」をする人も少なくないでしょう。新たな環境に適応したり、家事などをおこったりなど大変なことが多い中、女性であれば特に注意を払いたいのは防犯対策ですよね。
近年では「些細な行動」なのにもかかわらず、それがキッカケとなって「ストーカー被害」に発展することも珍しくありません。というのも以前SNS上で「近所のコンビニでアイスを購入」することの危険性が話題になり、多くの人が「そんなこともNGなの?」と驚いたことでしょう。
生活している中でアイスの購入を禁じてられてしまうのは窮屈に感じてしまいそうですが、具体的にどのようなことを意識するべきなのでしょうか。防犯対策専門家である京師美佳氏に、詳しく話を伺いました。
「コンビニでのアイス購入」をする際に注意すべきポイント
――ネット上では「近所のコンビニでアイスを購入すること」が不審者やストーカーに「近所に住んでいること」がわかってしまう行為として注意喚起されていますが、コンビニでアイスを購入したいシチュエーションはよくあることだと思います。このリスクを回避するためには、どのようなことを意識すれば良いでしょうか?
「特に女性が1人暮らしだと悟られることで強盗やストーカーに狙われるきっかけになる場合もあります。悟られないように行動を工夫してもらえると狙われる確率が下がります。駅から付けてきている場合も多いので、以下の5つのポイントを意識してほしいです。
1:近所とわかればついてきて自宅を特定しようとするので、尾行に注意する。店に入る前に付けてこられたり、ジッと見られていないか周りを見る。店内で物色している場合もあるので、店内でも周りに注意を払う
2:アイスクリームは1つだけではなく別日の分、もしくは箱で購入すること
3:コンビニで他の物を買う時にも注意。お弁当1つでは1人暮らしとわかるため、お箸を一善もらうのも周りに悟られてしまう。あえて貰わずに、自分のお箸を使うのがベター。また買い物した中身が見えないように、ビニール袋ではなくエコバックなどを使う
4:なるべく電気をつけた状態のまま外出する。帰った時に電気がついていないと、1人暮らしと悟られてしまう
5:日頃からベランダに男物の衣類や下着を干し、玄関のチェーンなどのドアロックを占めた状態で見える位置に男物の靴を置いておく。1人暮らしなのか、営業マンなどを装って確認しにくることがあるため
アイスの購入以外で危険な行動とは
――京師さんが知っている限りで、「近所のコンビニでアイスを購入したこと」がキッカケになってストーカー被害などに発展したケースはあるのでしょうか?
「アイスを購入した日に、後ろから変な人に付けられていて怖かったという例はあります。他にもアイスではありませんが、牛乳を買って帰る時に見られていたことで、家が近いと悟られて自宅を特定。その後、付きまといの被害を受けたという事例もあります」
――「近所のコンビニ」が狙われる要素だと思いますが、コンビニ以外で女性ひとりの行動で立ち寄ることが危険だったり、「コンビニでのアイス購入」に似たNG行為はあるでしょうか?
「前の質問に答えましたが、牛乳や冷凍食品の購入でも長時間持ち歩くはずがないので、近所だと特定されてしまい、同じように狙われる事例はあります」
予想外の行動をするのがストーカー…普段の買い物でも油断大敵
ここまで京師さんのアドバイスを見てきましたが、「思った以上にシビアだな」と思ったのが率直な感想です。
やはりストーカーに転じる人は私たちの予想を超える行動をしてくるので、リスクを回避するためにも周りは彼ら以上に注意を払う必要があります。
ちょっとした油断によって犯罪に巻き込まれる可能性もあるため、今回紹介した注意点を実践するようにしてみてくださいね。
◆京師美佳(きょうし・みか)防犯アドバイザー、犯罪予知アナリストとして、情報番組やNEWS番組などメディアなど多数出演。セキュリティ全般の知識を活かして講演や啓蒙活動もおこなう。2005年京師美佳セキュア・アーキテクト設立。2009年(社)全国住宅等防犯設備技術適正評価監視機構理事就任。建物の防犯診断、プロデュースなど幅広く活動をおこなう。「60歳から絶対やるべき防犯の基本」など著作多数。Yahoo!ニュース公式コメンテーター
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