京都に登場した「京都博物館銭湯」ってなんだ? 観光客の「一見さん」も歓迎

京都新聞社 京都新聞社

 京都市左京区吉田下大路町の銭湯「平安湯」に京都の風物を描いた巨大なペンキ絵が登場した。さわやかな山川を背景に祭礼や寺社を描き、お湯につかりながら京都の歴史文化を学べる「京都博物館銭湯」と銘打った。京都には銭湯のペンキ絵が少ないといい、観光客の銭湯利用にも期待を寄せている。

 ペンキ絵は長さ約7メートル、幅約1メートル。男湯と女湯に、それぞれ金閣寺や南禅寺、伏見稲荷大社や清水寺などの名所や剣鉾、葵祭、祇園祭といった祭礼が描かれている。

 経営する村中稔さん(41)は、富士山など関東地方では一般的な銭湯のペンキ絵で浴室を彩るアイデアを長年温めてきたという。当初は風景のみを考えたが、自身が地元吉田神社の末社今宮社の祭礼で剣鉾に携わる中で「銭湯から歴史や文化を伝えたい」との思いを強め、風物も加えることにしたという。

 制作は瓶ジュースを製造する「南山鉱泉所」代表でペンキ絵も手掛ける山本奈々子さん(31)=滋賀県東近江市=。平安湯へジュースを届けてきたのが縁で「剣鉾の継承を大切にする村中さんの思いが伝わってほしい」と願いを込めた。

 村中さんは「お客さん同士の会話やだんらんのきっかけにしてもらい、銭湯を楽しい場と思ってもらいたい」と期待。日本語と英語による絵の説明文を浴室に設けるといい「吉田は観光地も多く、銭湯も観光の一つとして訪れてほしい」と話した。木曜定休。午後3時から午前0時まで。

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