昨今では、空き家の増加が社会問題になっています。一般社団法人あんしん解体業者認定協会(東京都港区)が運営する『解体無料見積ガイド』が「空き家の放置理由」に関する調査を実施したところ、空き家の放置理由は「手続きが進められない状態だった」、また、空き家を放置して困ったことは「管理が面倒・手間」がそれぞれ最多となりました。
調査は、空き家を放置した経験がある全国の20~60代以上の男女118人(女性61人/男性57人)を対象として、2023年12月にインターネットで実施されました。
まず、「空き家の放置期間」を教えてもらったところ、「~10年」(20.4%)、「~1年」(19.5%)、「~3年」(17.8%)などに回答が集まり、平均は「5年」となりました。
また、「空き家の放置理由」を複数回答で答えてもらったところ、1位は「手続きが進められない状態だった」(33.1%)でした。次いで、2位「解体費用がかかる」(28.8%)、3位「更地にすると固定資産税が高くなる」(17.8%)が続きました。回答者からのコメントは以下の通りです。
【1位:手続きが進められない状態だった】
▽父が亡くなったとき、海外暮らしからすぐに戻れなかったため(40代男性)
▽土地の境界線問題が決着していない(50代男性)
▽兄弟姉妹で空き家の権利を分割しています。兄弟姉妹と連絡がとれないため、話が進みません(30代女性)
【2位:解体費用がかかる】
▽解体費用が高額で、貯金する時間が必要だった(30代女性)
▽取り壊しに数百万円かかるため、費用が捻出できなかった(40代男性)
▽更地にする場合、家と鉄筋の車庫2つを壊すために費用が200万円ほどかかる(60代以上女性)
【3位:更地にすると固定資産税が高くなる】
▽更地にすると税金が高くなるので、古い建物でも建てたままでいます(40代男性)
▽更地にすると固定資産税が高くなる(50代男性)
◇ ◇
さらに「空き家を放置して困ったこと」についても複数回答で答えてもらったところ、1位は「管理が面倒・手間」(44.9%)でした。以下、2位「行政・隣人からクレームが入った」(20.3%)、3位「空き家にもコストがかかる」(18.6%)が続き、回答者からは以下のようなコメントが寄せられました。
【1位:管理が面倒・手間】
▽遠方なのに、定期的に風を通したり掃除したりしに行く必要がある(40代女性)
▽年に数回、草刈りしに行くのが苦痛に感じる(50代女性)
▽周りに雑草や木が伸びて、草刈りや伐採がかなり負担になってきた(60代以上男性)
【2位:行政・隣人からクレームが入った】
▽台風のときに屋根瓦が近隣に飛んでしまい、苦情を受けた(40代女性)
▽近隣住民から「不用心だ」と苦情が来た(60代以上男性)
▽「周りの草がぼうぼうで、柿の実がなるとカラスが集まる」と、地元役場から連絡が来ました(30代女性)
【3位:空き家にもコストがかかる】
▽誰も住む人がいないのに、税金はかかる(20代女性)
▽ネズミが出て、駆除するためにお金がかかった(30代女性)
▽火災保険を払い続けなければならなかった(40代男性)
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【出典】
▽解体無料見積ガイド
https://www.kaitai-guide.net/