本州と淡路島を結ぶ世界最大級のつり橋「明石海峡大橋」の内部に泊まる初の体験ツアーがネット上で大きな話題になっています。料金は1人29万7千円(税込み)。SNSでは「行きたいと思ったが、金額のゼロの数が一つ違ってた」「外国人観光客にウケそうなツアーだなあ」「他の人が体験できないことに大金を出す人はいる」「ニーズをよく把握してる」など、驚きや感心の声が広がっています。
海上47メートル…つり橋渡る車の振動も
「究極の橋泊(はしはく)ツアー」は本州四国連絡高速道路(神戸市中央区)と兵庫県園芸・公園協会(明石市)が連携して企画。
メーンイベントは、大橋内部にある展望施設「舞子海上プロムナード」8階ラウンジ(海上47m、室内)に特別に用意されたテントでの一泊です。同施設は床面の一部がガラス張りになっており、眼下に広がる明石海峡がスリル満点だと人気のスポット。すぐ上には高速道路が通っており、車の振動や音が伝わってくることも。寝心地は。「振動は感じますが、気になる人、心地良く感じる人、さまざまではないかと思います。寝台列車に乗っている感じに似ているかもしれません」(同協会担当者)
夕食は、大橋近くの洋館でジャズの生演奏を聴きながら、職人が目の前で握る寿司と明石の地酒を堪能。ほかにも、通常は入ることができない管理用通路から夕日や朝日を鑑賞し、明石市内ではセリを見学する時間も。
同協会の担当者は「(舞子海上プロムナードのある)舞子公園はサンライズ、夜景、サンセットと24時間魅力があふれています。眼下には鯛などの海の幸が飛び跳ねています。これらの空間を新鮮な魚やジャズとともに皆さまにまるごと体験して頂きたいとの思いから橋泊が生まれました」とアピールしています。
申込者数は現在のところ、国内外から5人ほど(24日現在)。
開催は2月14〜15日、16〜17日の2回。募集人数は各回25人。締め切りは1月31日の予定。問い合わせや申し込みはツアー専用ページ「究極の橋泊ツアー」へ。
1泊2日のスケジュールは次の通りです。
1日目:午後3時「橋の科学館」。午後5時〜大橋の管理用通路からサンセットを鑑賞。午後7時〜洋館でディナー。午後9時〜大橋を眺めながら「太平のゆ」入浴。その後、舞子海上プロムナードで一泊。2日目:午前6時〜大橋の管理用通路からサンライズ鑑賞。午前7時半〜大橋で海上ブレックファースト。午前9時〜チャーター船から大橋を見学。午前10時〜明石市内散策(セリや魚の棚商店街など)。昼12時ごろ解散。
明石海峡大橋は1998(平成10)年4月5日開通。全長3911m。2022年3月、トルコの「1915年チャナッカレ橋」が開通するまでは世界最長のつり橋でした。