じゅけラボ予備校(大阪市北区)は、浪人経験がある全国の19〜26歳の男女330人を対象に「浪人経験と最終的な成果」に関する実態調査を実施しました。その結果、合格実績について「第一志望大学に合格」した割合は、浪人1年目の人では約4割だったのに対して、2年目以降では約3割となっていました。
調査は2023年12月にインターネットで実施されました。
まず、「浪人を決めた理由」を複数回答で答えてもらったところ、「志望する大学に合格できなかったから」(60.6%)、「志望する学部や学科に合格できなかったから」(26.4%)などが上位となり、多くの浪人生は、自身の興味や将来の職業に密接に関連した分野での教育を受けることができる大学や学部・学科への進学を求めていることが分かりました。
一方で、「進学や将来についての方向性が変わったから」(7.9%)や「自己成長のための時間が欲しかったから」(11.2%)などの回答も見られ、浪人生が単に学力不足で浪人を決意して余分に時間を費やしているだけでなく、より深い自己理解や、将来に向けての意識高い準備をしていることがうかがえます。
続いて、「大学進学をするために何年浪人しましたか」という質問には、73.9%が「1年間」と回答。ほか、16.7%が「2年(2浪)」、4.5%が「3年(3浪)」、3.0%が「4年(4浪)」、1.8%が「5年(5浪)以上」と続きました。
さらに、「浪人1年目の合格実績」を教えてもらったところ、「第一志望大学に合格」が42.1%で最も多くなり、以下、「第一志望大学に落ちて第二志望大学に合格」(30.3%)、「第一・第二志望大学に落ちて第三志望大学に合格」(11.5%)、「第一・第二・第三志望大学に落ちて第四以降の志望大学に合格」(6.1%)、「全て不合格」(10.0%)という結果になりました。
なお、大学進学をするために「1年間浪人した」(73.9%)と答えた人のうち、31.8%が「2浪目を選択せず第二志望や第三志望の大学への進学」を選んでいます。
一方、2浪以上の経験がある86人に「最終的な合格実績」を教えてもらったところ、「第一志望大学に合格」は30.2%となり、浪人経験者全体を母数とした場合の「2浪以上の第一志望大学への合格率」は7.9%となりました。
そのほか、「第一志望には落ちて第二志望大学に進学」は31.4%、「第一・第二志望大学に落ちて第三志望大学に合格」は15.1%、「第一・第二・第三志望大学に落ちて第四以降の志望大学に合格」は10.5%という結果になった一方で、「大学進学を諦めた」(12.8%)と答えた人も一定数いることが分かりました。
これらの結果から、浪人生の「最終的な第一志望大学の合格率」(浪人1年42.1%・浪人2年以上7.9%)は50%であることが明らかになりました。
次に、「浪人生活を経て感じたこと」を聞いたところ、「精神的なプレッシャーやストレスを感じた」(43.9%)、「自己管理能力や時間管理能力が向上した」(23.0%)、「勉強する意味や目的について深く考えた」(19.1%)といった回答が上位に並びました。他方で、18.8%が「経済的な負担が大きかった」と答えており、浪人生活が家計に与える影響が大きいこともうかがえました。
最後に、「浪人は成功したと感じますか」と聞いたところ、「成功した(目標を達成した)と感じる」は58.5%、「失敗した(目標を達成しなかった)と感じる」は20.9%、「どちらでもない」は20.6%という結果になりました。