箱根駅伝Vの兄、インターハイ2位の弟、中学女王の妹 都道府県駅伝は岡山の黒田3きょうだいに注目

山陽新聞社 山陽新聞社

 今月開催される男女の全国都道府県対抗駅伝に大学、高校、中学の各年代でその名を知られる3きょうだいが岡山県代表として出場する。青山学院大2年の黒田朝日さん(19)、玉野光南高3年の然さん(18)、岡山市立京山中3年の六花(りっか)さん(15)。互いの存在も励みに、いずれも初めての大舞台で快走を期す。

 先陣を切るのは14日に京都である女子駅伝(9区間42・195キロ)に挑む六花さんだ。昨夏の全国中学校体育大会1500メートルで頂点に立ち、昨年末の全国中学校駅伝では京山中のアンカーとして県勢初の日本一に貢献。「個人でつかんだ一番とは違った達成感があった。チーム目標の入賞に近づけるよう区間賞を狙い、兄たちへのエールになるような走りをしたい」と気持ちを高める。

 朝日さんと然さんは21日に広島で行われる男子駅伝(7区間48キロ)に臨む。先の箱根駅伝で「花の2区」区間賞に輝き、青学大の2年ぶり総合優勝の原動力となった朝日さんは「妹が先に日本一になり、自分も頑張らないとという思いだった」。3人そろって県代表に名を連ねたことを喜び、「弟とたすきをつなぐチャンスがあるのはすごく楽しみ」と心待ちにする。

 「兄と妹のニュースが大きく扱われ、『インターハイ2位でもかすんじゃうね』と言われたりする」と笑うのは、昨夏の全国高校総体3000メートル障害準優勝の然さん。「2人から刺激をもらいながら、みんなでいい結果を出せたら」。駅伝では今回が自身初の全国舞台となる。

 かつて名ランナーとして鳴らした父の将由(まさよし)さん(42)も高校、大学、実業団で計4度、県代表で男子駅伝を走った。最後の出場となった2008年は区間下位に沈み、悔いを残しただけに「気負わず自分の走りをして古里に貢献してほしい」と願う。

 前回18位からの巻き返しを図る女子は6年ぶり、過去最高の5位と躍進した男子は2年連続の入賞を目指す岡山。注目の陸上一家の“三本の矢”に期待がかかる。

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