ポンプ室で3日3晩鳴いていた子猫
うずらちゃん(2歳・オス)は、ある会社のポンプ室の中から鳴いて助けを求めていた。2021年のことだった。
ただ、正確にはどこにいるのか分からず、保護猫活動をしているwinハウスに、「子猫の鳴き声がする」とレスキュー要請してきたという。子猫はどうやらポンプ室の波板の間に入り込んで出られなくなってしまったようだった。会社の人によると、2、3日鳴き通しだったそうだ。
「人の手も入らない波板の中だったので、ファイバースコープを通して子猫のうずらの姿を確認しました。幸い会社の方が良い人ばかりで、波板を工具で外して救出となりました。車通りの多い道路に面した場所で、ひとつ間違えればパニックで逃げ出した子猫が車に轢かれてしまうというリスクもありました。三日三晩鳴いていたので保護当初は唸りながらウェットフードを食べていました。」
うちの子になるべき子
大阪府在住のNさんは、winハウスのインスタの投稿やライブでうずらちゃんを見て、可愛いと思った。
「でも、可愛いだけじゃなくて、名前から見た目から保護経緯、タイミング…全てから何となくうちの子になるべきな子だと思い、winハウスさんに里親立候補のDMを送り、トライアル期間を経て正式譲渡となりました」
初めて家に来た日は、先住猫のうなぎちゃんが怖がり、布団から出てこないにも関わらず、うずらは縦横無尽に走り回った。最後には、ケージから出て数秒でうなぎのごはんを奪って食べたという。
「しかし歳が近いということもあり、その日の夜から仲良く運動会でドタバタ遊んでいて、お迎えして本当に良かったなと思いました」
うずらちゃんの性格は天真爛漫。天上天下唯我独尊。ご飯大好き!猫じゃらしが大好きだ。
「うちにきた当初は人の食べものにも興味津々で2回くらい食パンの袋をかじられ、目の前でパン泥棒をし、だしの素の袋を床にぶちまけました。うちはずーーっとワンちゃんと暮らしてきて現在も2匹シニアの犬がいるのですが、猫ちゃんを迎えて猫の可愛さに家族がメロメロです(笑)」
Nさん自身も保護猫活動に関心を持つようになり、自分ができる範囲で保護猫活動家さんへの支援やお手伝いをするようになったという。
「保護猫という存在が、今はその名前がやっと浸透してきているように思いますが、もっともっと動物に優しい国に日本がなるように願っています」