「おばあちゃんのボス感すごい」みかん農家の写真が大バズり→注文が急増「驚いています」 和歌山

小森 有喜 小森 有喜

サングラスをかけ、ポーズを決める5人の男女。和歌山県産みかんの「生産者の写真」がシュールすぎると、X(旧ツイッター)で話題になっています。写真を掲載した農園によると、この影響で注文数が普段の5倍以上に増えているといいます。

写真が話題になり始めたのは今月16日。森本農園(和歌山県海南市)の「訳ありみかん」の販売ページを見た利用者が、「めちゃくちゃ訳がありそうな写真で好感度上がるw」とXに投稿したのがきっかけでした。「いい写真すぎる」「おばあちゃんのボス感がすごい」と大好評で、8万件以上のいいねが寄せられました。

同農園の森本和真代表(22)は「普段の注文は1日15〜20件ぐらいなんですけど、急に100件以上に増えて何なんかな?と…」。メディアから取材依頼が来たことで、知らないところで話題になっていると気付いて驚いたそうです。「発送作業はなかなか大変ですが、思わぬ反響をいただきありがたい限りです」と喜びます。

なぜこの写真を?

よくある「農作物を手にほほえんでいる」といった生産者写真とは一線を画すこの写真。中央が森本さんで、向かって右側の2人が両親、左側が祖母と曽祖母です。ちなみに曽祖母は御年94歳で、今でも屋内での作業などを手伝っているといいます。

写真のイメージを考えたのは森本代表。「農家という職業とのギャップがある写真にしたかった」と話します。

森本さんは昨年、大学4年生の時に農家を継ぎました。もともと継ぐ気はなかったものの、2年生の秋に祖父が体調を崩して家業を手伝うようになったのがきっかけでした。「想像していた通り大変な仕事だし、世間一般でなりたい職業ではないというのは感じている」「農業への関心を高めるためにも、農家が面白そうな事をしているな、この人たち本当に農家なのか?と少しでも思ってもらえるようなインパクトのある写真を載せたかった」といいます。

写真を趣味にしている同級生が撮影を担当。最初はみかんの木を背景にするつもりでしたが、まだ実が色づいていませんでした。曽祖母に山の斜面を登ってもらうのも不安があったため、積み上げた収穫コンテナの前で撮ることになったそうです。

今回、写真がきっかけで購入した人から「美味しかったのでリピートします」といった声も届き、家族で喜んでいるといいます。話題になった商品ページは訳ありみかんのものだったため「ぜひ市場に出回る綺麗なみかんも手に取って」と森本さん。「これをきっかけに若い人に農業の魅力を知ってもらえるような情報発信に力を入れていきたい」とも話しています。

〈森本農園ホームページ〉https://www.kazumarufarm.jp

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