「無断で送るのはやめてください」動物園に届いた段ボール箱、中にはトカゲが…園長が怒りの投稿「死ぬところだった」

渡辺 晴子 渡辺 晴子

「コレは本当にやめてください。
本日、片目の悪いリッジテールオオトカゲが、何の断りもなく突然、本社に送り付けられました。品名はライト。」

爬虫(はちゅう)類や両生類などを展示する静岡県の体感型動物園「iZoo(イズー)」の本社にトカゲの入った段ボール箱が送り付けられていたことが分かりました。同園の白輪剛史園長は「スタッフから私に確認がありましたが、私も含めて全く心当たりがありません。事前にご相談がなく無断送りつけなので、警察に通報して対応しています」と訴えます。

白輪園長によると、段ボール箱が送り付けられたのは10月13日。到着後、冷え切っていたトカゲを本社スタッフが温めて命をつないだとのこと。「今年一番の冷え込んだ日で危ないところだった」といいます。そんな生き物の命を粗末にする行為に怒りを感じながら今回の出来事を白輪園長がX(旧Twitter)に投稿したところ、「ひどすぎる…」と嘆く人たちからたくさんのコメントが寄せられました。

「残酷すぎる…寒かっただろうに…命があるんだから、こんな事しちゃいけないよ!」

「残酷すぎる…寒かっただろうに…命があるんだから,こんな事しちゃいけないよ!」
「相談してくれたら対応しますと言ってくれてるのに、手が離れたら死んでも構わないとでも思ってるんですかね」 
「爬虫類に限らず二度と生き物は飼わないで欲しいです。根本的に間違ってます」
「同一人物の放棄かはわかりませんが、先日も、同じ静岡市で、駿河健康ランドの裏の海岸で、レオパが放されていたのを保護された方がいらっしゃいました。生きながらえる気候じゃない環境におくだなんて、愛情、なかったのかな…」

多くの人たちの怒りに触れたトカゲの送り付け行為。白輪園長にお話を聞きました。

片目が開かないトカゲは変温動物、気温が低く死ぬところだった…

──今回のように無断にトカゲなどを送り付けられたことは過去にありますか?

「何も言わずにいきなり送ってくることはこれまでもありました。うちは爬虫類や両生類などの引き取りをやっており、事前に相談してくれれば全て引き取ると言っているのに…」

──勝手に送られてきたわけですね。

「はい、勝手に送られてくるのはめったにない。そのたびに勝手に送らないでほしいとSNSで言っています」

──伝票には依頼主の住所や携帯番号が書かれているようですが。

「発送人の番号に掛けても出ません。つながらないんです。とにかく警察には拾得物として届け出ました」

──また伝票には品名「ライト」と書かれ、ワレモノに印が付いていました…実際は生き物。トカゲさんはとても弱っていたようですね。

「片目がしっかり開かない状態で病気の可能性もあります。うちに送ればどうにかなると思っていたのかもしれませんが…変温動物ですからその日は寒かったのでそのままの状態だったら死んでいたことでしょう」

──今回の送り付けについて、ご意見をお願いします。

「トカゲの状態が悪くなり飼えなくなって送り付けたのか…生き物を飼ったら終生飼育が基本。万が一飼えないような状況になったら、爬虫類や両生類であれば事前にうちのようなところに相談すべきですし、手続きを踏んで譲り渡してほしいです」

「iZoo(イズー)」には350種類以上の爬虫類や両生類などがいるとのこと。事情で飼えなくなった場合、遺棄をしたり無断で送り付けたりすることはせず事前に同園へ相談を。

公式HP「iZoo(イズー)」

白輪剛史園長のXアカウント(@shirawatsuyoshi)

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