離席した女性のグラスに何かを入れた!?
ーー他にも「危ないな」と感じられた状況はありましたか?
「一度だけ、男女のお客様で、どちらも初見の方々でしたが、女性が離席された時に、男性が女性の飲み物に何かを混入しようとしたのを見ました。ポケットを触った後に相手のグラスを触ろうとしたので、すかさず目の前まで行き、話しかけると明らかに狼狽していたので、きっとそういうつもりだったのだろうと思います。他のお客様もいらしたため、全てを見ていたわけではなく、100%何もないという確信がなかったので、女性が戻っていらした時に、『もう氷が溶けて美味しくなくなってしまったのでサービスで何かお作りいたしますよ』と、適当に理由をつけてそのグラスはお下げしました。元々お酒も全く進んでおらず、お勧めのものでとのことでしたので、ほぼジュースのものをお出ししました。
他の方もポストされていましたが、酒場で離席をする際は、グラスの中身を飲み干していくのは大事だと思います。また、男性側と店がグルになるなど、お酒を扱う資格がないような悪どい人間も、ごく少数とはいえ存在することも事実なので、親しくない相手の“行きつけの店”というのは避けた方が無難です。本当はこんな自衛などしなくて済むことがいちばんですが、信用できない相手だとしても、どうしても同席を避けられない状況もありますから」
お酒は「楽しい時間」を過ごすためにあるもの
ーー緊急事態以外でも、もう飲めない、飲みたくないけど楽しい雰囲気を壊したくないといった場合も、バーテンダーさんに相談していいのですか?
「もちろんです。男女関係なく、やむを得ずその場をお付き合いしていることはありますよね。メモで、電話で、スマホの画面で、相手が離席した時やご自分が離席した時に直接など、皆さま色々な方法でご相談してくださいました。どんな時でも遠慮なく相談していただければ、バーテンダーは必ず理解してくれると思います。
そもそもの話ですが、現在はかなり理解が進んでいるとはいえ、アルコールの強要は絶対にいけません。お酒を飲む場合、特に立場が上になる方は、同席者に飲酒を強要していないか?また、飲めないと断られた時に不満そうにしてないか?断れない雰囲気を作っていないか?今一度振り返っていただきたいと思います。お酒は毒にも薬にもなります。一人でも誰かと一緒にでも、時に楽しく、時に癒され、最終的には幸せな気持ちになるためにお酒やバーを使っていただきたいと心から願っています」
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寄せられたコメントの中には、「絶対に一杯目は唇を濡らす程度。どんなにちっさいグラスでも飲み込まない。飲み干したらおかわり飲まされる」という、女性からの経験談も寄せられた。
現在は新宿区で活動する新体操クラブ「Rouge RG Club」の指導者を務める、おかっぱせんせーさん。バーの経営から離れた今も、「お酒」や「バー」は大好きだという。
「お酒は楽しい時間を過ごすためにあるものです。相手の思考能力を奪うために悪用するものではないこと、お酒を断られても不満に思わないこと。楽しい時間に自衛をしなくて済む世の中になってほしいと願っています」(おかっぱせんせーさん)