部活で海外遠征「費用17万円は今月中に!?」 急な要請に賛否「強豪校はそんなもん」「払えない子は行けないの?」

宮前 晶子 宮前 晶子

「部活動で海外遠征します!旅費は17万です! 支払いは振込・現金一括のみ、今月中にお願いします!って、月半ばに突然言ってくる娘の部活こわい。17万って大卒初任給の手取り額だぞ」

高校で部活に励む娘の海外遠征の渡航費用に驚いたやまさん(@ikujidays)がX(旧Twitter)に投稿すると、「うちの娘の海外遠征40万越え」「遠征もろもろで総額100万くらい部活動で飛びました」「うちの子の部活も全国常連校。やばいくらいの出費」と同じ境遇の人からの声や、「私学吹奏楽にはいり、あまりの金額の高さに退部しました」「元私学吹奏楽部、現社会人ですが、親には感謝しかないです。貴重な体験させてもらったなと」と子ども側の意見が集まりました。

さらに、「払えない子はいけないってことですよね... 辛い」「大卒1年目ですが、私の月収でも足りません」と嘆く声に加え、「17万なんて、ぽんと用意出来ない家庭がほとんどよ?! 月3万位の積立にして欲しい」「学校や部活の費用って突然通告で更に期限短いものばかり」と、部活のあり方や金額や納入期限に疑問を示す人も。

今回の投稿や部活動について、やまさんの思いを聞きました。

全力で部活に打ち込む子を、親は全力でサポートしたい

最初の投稿をするや、あっという間に5.2万のいいねが付き、コメントも殺到。誤解なきよう、「私学、吹奏楽部です。部の名誉のために言っておくと、今回はイレギュラーなので急だったけど、部費、コンクール代、演奏会代、衣装代、外部レッスン代など、年間でかかる費用は入部時に伝えられてます」と追加ポストで説明したやまさん。

さらに、「ざっくり年間20万。私学吹奏楽はお金かかるぞ。覚悟しろ」と部活を控える子どもがいる保護者に向けて助言。

また、「吹奏楽やらせてもらってる身です、親にこんな迷惑かけてるんだな」という子ども側のコメントには、「迷惑じゃないんですよ! 子供が好きな音楽に全力で打ち込んでくれるなら、親はそれを応援するだけなので!! ただ、もうちょっと早く知らせてくれないと心の準備が‥ってだけです。迷惑かけてごめんなじゃなくて、支えてくれてありがとうって言ってもらえると、きっと親御さんも嬉しいと思います」と代弁していました。

取材に対し、やまさんは「1カ月ほど前に、娘から海外遠征があるかもしれないと聞いていたのですが、時期については明確ではなく。まだまだ先の話だと油断していました」。今回の海外遠征はイレギュラーで、任意参加ですが、「娘が参加したいと言えば、親はお金を用意してあげたくなるものです。おそらく、部員の7〜8割は参加するようですが、欠席の子もいるようです」。

高額な出費に対して、お金も心の準備も必要という思いはありつつも、「吹奏楽に限らず、どんな部活でも打ち込めば打ち込むだけ、お金はかかると思います。でも、子供が好きで夢中になれるものがあるのは、とても幸せなこと。親としては最大限のサポートはしてあげたい」と親としての思いを明かします。

この高校で吹奏楽をやりたいと入学を決めた時点で、お金がかかることは覚悟済み。「楽器のメンテ代や消耗品の購入などで経済的負担はもちろん多少なりとも感じますが、今しかない青春時代を存分に部活に打ち込んで欲しいから、親は応援するのみ!それに演奏会などで娘の勇姿を見るという楽しみを貰えているので、経済的負担は苦にはなりません! 海外で演奏できるなんて、めったにない機会。笑顔で送り出します」。

◇ ◇ 

物価は上がる一方、賃金は据え置き。日々の暮らしにカツカツという家庭や、親の経済事情を推し量って、部活や進学などを諦めてしまう子どももいます。親であれば、やまさんのように、子どもがやりたいことを全力で応援したいもの。部活に参加する子どもたち全員がなんの心配もなく部活に取り組める、そんな仕組みを考えていくのも大人の役目ではないでしょうか。

■やまさん @ikujidays

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