秋のエアコンは何度に設定すべき?快適に過ごすコツを紹介

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「秋は涼しいからエアコンはいらない」と思う人もいるかもしれません。しかし、昼夜の寒暖差が大きくなりやすいため、体温調節が難しい時期でもあります。暑さや冷えを感じる日は、エアコンを上手に使って快適な室内気温にしましょう。

今回は、秋にエアコンを使う場合の設定温度や注意点について解説します。


秋のエアコンは何度に設定すべき?

環境省では、快適性を損なわない範囲で省エネを目指すために、夏季は室温を28℃、冬季は20℃にすることを推奨しています。[注1]

その根拠は、労働安全衛生法の事務所衛生基準規則第5条3です。同規則では、「事業者は、空気調和設備を設けている場合は、室の気温が18℃以上28℃以下及び相対湿度が40%以上70%以下になるように努めなければならない」と記載されています。[注2]

そのため、秋にエアコンを使用する際は、室温が28℃になるよう設定温度を調整するのがおすすめです。28℃というとやや高いイメージがありますが、湿度が低ければちょうどよい気温になります。なお、湿度が高く蒸し暑いと感じるときは、冷房除湿運転に切り替えましょう。

[注1]環境省:エアコンの使い方について
[注2]e-Gov法令検索:事務所衛生基準規則


秋のエアコン設定に関するポイント

秋にエアコンを使用するにあたって、設定時に押さえておきたいポイントを4つご紹介します。

■1. 外気温との差を5℃以内に抑える
秋にエアコンを使用する際は室温28℃を目安にするのがポイントと説明しましたが、体感温度は人それぞれですので、人によっては暑いまたは寒いと感じることもあるでしょう。その場合、エアコンの設定温度を微調整してもかまいませんが、外気温との差を5℃以内に抑えることを意識しましょう。

外気温との差が5℃を越えると、部屋を出入りした際に体に大きな負担がかかり、体調を崩すおそれがあるからです。事前にその日の予想気温をチェックし、外気温との差が5℃を超えないよう、エアコンの設定温度をうまく調整することが大切です。

■2. 風向きを調節する
エアコンの温度を適切に設定していても、直接風が当たると肌寒さを感じることがあります。そんなときは、エアコンの風向きを水平方向に調節してみましょう。暖かい空気は上、冷たい空気は下に溜まりやすい傾向にありますので、エアコンの風向きをちょうど水平に向ければ、暖かい空気と冷たい空気が攪拌されて部屋全体の温度を均一にならすことができます。

■3. 就寝時は設定温度を高めにする
エアコンの設定温度を低くすると、冷房除湿機能により、湿度もだんだん下がってきます。空気が乾燥した状態で眠ると喉を痛める原因になりますので、就寝時にエアコンを付けっぱなしにするときは、設定温度をやや高めに設定しましょう。

■4. 自動設定を活用する
エアコンの風量は手動のほか、自動で設定することも可能です。自動設定にすると、エアコンの設定温度に合わせて風量を調節してくれるので、部屋の温度を効率よくコントロールすることができます。


秋にエアコンを使うときの注意点

秋にエアコンを使うときに注意したいポイントを4つご紹介します。

■1. 暑い日は引き続き熱中症に注意する
秋は夏より気温が上がりにくいので、熱中症のリスクは下がると思われがちです。しかし、秋になっても急激に気温が下がるとは限らず、ときには夏並に気温が高くなる日もあります。実際、令和3年の9月には約2,300人の方が熱中症によって救急搬送されています。[注3]
エアコンを使用するときは、秋だからと油断せず、必要以上に設定温度を高くしないよう注意しましょう。

■2. こまめに換気する
気温が高い日にエアコンを使う場合は、まず窓を開けて部屋の空気を入れ換えましょう。最初に室内の熱を外に逃がしておけば、空気が循環し、エアコンをつけたときに効率よく部屋の温度を調節できます。

■3. サーキュレーターや扇風機を併用する
エアコンをつけている間は窓やドアを閉め切りにするため、空気の流れが悪くなりがちです。エアコンの対面にサーキュレーターや扇風機を設置し、適度な風を送れば、効果的に空気を循環させることができます。

■4. カーテンやブラインドを活用する
日差しが強い日は、カーテンやブラインドを使って外からの直射日光を遮りましょう。直射日光をブロックすれば、部屋の温度が上昇しにくくなり、室温を一定にキープしやすくなります。UVカット効果のあるカーテンやブラインドを使用すれば、紫外線対策にもなって一石二鳥です。

[注3]総務省:令和3年(5月から9月)の熱中症による救急搬送状況 p.2[pdf]


秋も上手にエアコンを使って快適な生活を送ろう

秋は夏に比べると気温が上がりにくいので、エアコンは不要と思われがちです。しかし、暦の上では秋になっても、地域や状況によっては夏のように暑くなる場合があります。暑さを感じるにもかかわらずエアコンを使わずにいると、熱中症になってしまう可能性もゼロではありませんの。秋に入ってもエアコンを上手に活用し、快適な生活環境を整えましょう。

エアコンは室温が28℃になるよう設定するのが基本ですが、外気温との差が5℃以内であれば、微調整してかまいません。より快適性を追求したいのであれば、エアコンだけに頼らず、服装でも体温調節することを意識しましょう。

天気予報専門メディア「tenki.jp」では、その日の気温に応じて適切なコーディネートを提案する「服装指数」を公開しています。服装指数はエリアごと、時間帯ごとに掲載されていますので、秋の服装選びに迷ったときはぜひご活用ください。

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