【漫画】子どもが「深夜アニメ」を観たいと言ったら?「過激描写が心配」「頭ごなしにだめと言わず理由を伝えるのがいいな」

竹中  友一(RinToris) 竹中 友一(RinToris)

「深夜アニメが子どもにとって身近になった現代の親の悩み」

2人のお子さんを育てながら、育児日記を漫画として「X」(旧Twitter)やブログで発表されているチカ母さん(@Chika_mother)。この度、現代親の切実な悩みを綴った漫画を公開されました。

その悩みとは、“深夜アニメ”に関する話。昔は夕方や夕食時などに放送されている印象が強かったアニメですが、近年では深夜帯に放送される作品が増えました。しかも、その中には、小さな子どもには見せて良いものか迷ってしまうような、過激なものも多く…。

以前であれば、子どもがそのような作品を観たいと言っても、「早く寝なさい」で済んだかもしれません。しかし、最近ではAmazon Prime VideoやNetflixといった配信サービスで、いつでも視聴できる作品が増えました。その点で、現代の親御さんにとっては、深夜アニメをわが子に見せるべきか否か…は昔よりも身近で、難しい問題といえるでしょう。

チカ母さんの長女であるチカさん(小学3年生)が、この度観たいと言ったのは、『【推しの子】』というアニメ作品です。

『【推しの子】』は、赤坂アカさん・横槍メンゴさんのタッグで手掛けられる漫画原作のアニメ。2023年の4月~6月にかけて第1期が放送され、企業とのコラボ企画が開催されたり、主題歌であるYOASOBIの『アイドル』がBillboard Global 200チャート上位にランクイン、Global Excl. U.S.チャートで首位を獲得するなど、多方面で話題となりました。

しかし、“アイドル”をテーマにしている割には、“殺害シーン”があったり主要キャラが“誹謗中傷”を受けたりするなど、暗い展開やショッキングな場面も多く、以前に作画担当の横槍メンゴさんが自ら、「X」にて「掲載誌は青年誌ですしターゲット層的に過激描写もありますから親御さんのチェックやケアの元読んでいただけると安心だなあ」とコメントされたことも注目を集めました。

小3のチカさんは、アニメの内容に対しての知識はなく、ただ主題歌がヒットしていることや、可愛らしい登場人物のビジュアル、“アイドル”がテーマである作品ということから、興味をもった様子。しかし、わが子がそのような作品を観たいと言い出したことに対して、親であるチカ母さんは当然悩むわけです。

頭ごなしに観てはいけないと伝えるのは簡単ですが、それで子どもが親に内緒で観るようになってしまっても困る――。色々と考えた結果、チカ母さんは、『【推しの子】』が一体どのような作品なのかを、娘さんにきちんと伝えることにしました。

テレビでは子どもが寝ている時間帯に放送されていること、配信サービスでも推奨年齢が設けられていること、過激で悲しいストーリーが繰り返されること…。母の話に、「思ってたのと全然ちがう」と感じるチカさん。

そのうえでチカ母さんは、「チカは共感する力が結構強いから、気持ちがテレビの話に引っ張られないか心配」と母として娘を思いやる気持ちを伝えます。

母の話を理解し、それでも「観たい」というチカさん。その気持ちを尊重して、チカ母さんは観ること自体は許可することに。ただし、観るための条件として、「3つの約束」を設けるのでした――。

このように、子育て上での“深夜アニメ”の問題について描いた話。漫画が公開された「X」上でも、たくさんの反響がありました。

「子どもの深夜アニメデビューって難しいですよね」
「やっぱり、深夜アニメだと小学3年生ではストーリーへの理解力は追いつかないよなあ」
「こういう理解があって子供の意見を聞けて考えられる人素直に尊敬します!」
「頭ごなしにだめと言わず理由を交えて言ってくれるのはいいな」
「ちゃんと説明されてて、説明受け入れてて偉い!」

チカ母さんに聞きました。

――娘のチカさんですが、他にはどんな作品がお好きですか?

チカ母さん:アニメは『SPY×FAMILY』が好きです。

――『【推しの子】』についてチカさんに説明している時、ご本人はどのような様子でお話を聞いていましたか?

チカ母さん:娘は推しの子を見たい気持ちが大きかった分、とても真面目に話を聞いてくれました。『鬼滅の刃』が流行ったときにも似たような話はしていたので、年齢に合わないアニメの存在を理解していた分、すんなり納得していました。

――実際にアニメを視聴した時の様子についても教えてください。

チカ母さん:実際に見たあとに、娘にどうだったか訊いてみたところ、「なんで〇〇(ネタバレになるので伏せます)が刺されちゃうの?」「なんで子どもがいるの隠すの?」など小学生らしい質問が沢山返ってきました。最終的には、「楽しかった!」とのことです。

――アニメを観て、チカ母さん・娘さん双方が印象に残ったシーンや好きなキャラなどあれば教えてください。

チカ母さん:私の印象に残ったシーンは、第1話のラストです。これはやっぱり低学年の子にはショックなんじゃないの!?と娘の様子をハラハラしながら見ていました。好きなキャラは「有馬かな」ちゃんです。娘は11話のライブシーンがお気に入りで、何回も見ています。好きなキャラはまだ定まっていないらしく、メインキャラみんな好き!の箱推し状態です。

――チカ母さんのブログではアニメを観た後の話も描かれていますが、その中で2期の視聴にはいったんストップをかけるとも話されていますね。そのようなOK、NGの基準については、チカ母さんなりに心掛けているポイントがあるのでしょうか?

チカ母さん:『【推しの子】』に関しては、性教育の進み具合いを基準にしています。2期が原作のどこまでを描くかにもよるのですが、“復讐”(※作品のテーマの一つ)の要素が強くなってくると、性行為の知識がないと理解が難しい部分があります。私自身がまだ子どもに教える性教育の学び途中なので、娘への性教育が追いついていない場合は一旦ストップかなと考えています。

チカ母さん:また、このような“深夜アニメ”の視聴について、目安として何歳ごろからOKと思われますか?

チカ母さん:年齢で決めるのはとても難しいのですが、中学生になったら親からアレコレ言われずに見たいだろうと思うので、そのくらいですかね。

――その他、娘さんからの相談や年齢・教育的な観点から判断に迷ったようなエピソードはありますか?

チカ母さん:小学生になって、親抜きで遊ぶようになってからは周りの子との関わり方にいろいろと悩むこともありました。子ども同士で遊ぶ約束をするときの決まり事を作ったり家に呼ぶときのルールを教えたりしました。

  ◇  ◇

ライブドア公式ブロガーとして、育児絵日記ブログ『抱っこだ立つんだ揺れるんだ』を運営しているチカ母さん。現在小学3年生の娘・チカさん、年中さんの息子・ヒナさん、マラソン大好きな夫との家族の日常を描かれています。

■チカ母さんのX(旧Twitter)はこちら
 →https://twitter.com/Chika_mother

■チカ母さんの絵日記ブログ『抱っこだ立つんだ揺れるんだ』はこちら
 →https://dakota2.blog.jp/

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