ーートラックで列車と併走するのは難しくありませんでしたか?
「今回併走を行った白川口駅ですが、高山本線はこの駅手前に急カーブがあり、通過する列車であっても速度を落とさなければならず、駅を出るところまで列車は時速40km程で通過していきます。そして、線路に並行する国道41号線の法定速度は時速50kmですので、トラックが僅かに先行できます。併走するなら白川口と決めたのは上記の理由です。白川口駅前の広場に停車し、サイドミラーに列車のヘッドライトが映った瞬間に車を出しました。駅を出た列車は徐々に加速していきましたので、併走時間は1分程だったと思います」
列車内から惜別トラックを撮影したJR高山線愛好家(@sabaandtetu)さんの動画では「おおっ!」「ええー!?」「すげえ・・」と驚きの声が上がり、乗客から拍手が送られている様子が映っていました。
ーー惜別トラックの登場に列車内は大盛り上がりでした。
「 乗車していらっしゃった数人の方が車内から動画を録っていただいたものを見たのですが、『えー!』とか『すごい!』と大変驚かれていたこと、私のツイートにも、お客さんからの感想がたくさん寄せられました。車内の方々からの反響はすごく伝わってきました」
列車が減速する区間で待ち構え、制限速度を守りながらトラックで併走する。一見、大胆な惜別トラックには、運転手さんのキハ85系への愛と緻密な計画が詰まっていました。