おもちくん(生後7カ月・オス)とむぎちゃん(生後7カ月・メス)は兄妹。生後2カ月の時に保護された。保護当時2匹はガリガリで、目も開かないくらいひどい状態だったという。
大阪府に住むCさんは、先住猫のまめくんの家族が欲しいと思って猫を探していた。2022年12月後半頃、譲渡サイトで娘さん達が一目惚れしすぐに連絡した。Cさんも華奢な身体で一生懸命生きている姿を見て心を打たれた。
「27日に家族でお見合いに行き、2022年12月28日からトライアルをスタート。そのまま家族になりました」
当初は1匹の予定だったが、見学の時、ボランティアが「ぜひ兄猫も見てくれませんか?幸せの鍵しっぽで、片目が少し不自由だけど人懐っこくてかわいいので」と、連れてきてくれた。
「仲良く2匹で遊んでる姿を見て『この仔達は引き離してはいけない!』と思い、同行してた家族も同じ思いだったので、2匹一緒に迎えることになりました」
支え合って生きてきた兄妹
おもちくんとむぎちゃんは、ケージの中で、小さい身体ながらも2匹でよく遊んでいた。おもちくんの片目は猫風邪によって白濁していたが、とても元気に遊んでいた。むぎちゃんは少し心配になるくらい痩せっぽっちで、ごはんをなかなか全部食べきれなかった。
「初めて家に来てびっくりしたのですが、2匹ともニャーではなくて『メッメッ』という小さい鳴き声でした。おもちくんがむぎちゃんのお乳を吸うのにも驚きました。むぎちゃんもまだまだお乳が恋しい赤ちゃんなのにすっかり母性を持ち、乳を吸うおもちくんの毛繕いをしてあげていて切なくなりました」
Cさんは、今までこうして2匹支え合ってきたんだなと感じた。
見ているだけで幸せ
名前は、麦のように強く元気に育って欲しいから「むぎちゃん」。兄猫は、体の質感がもちもちしていておもちみたいだったから「おもちくん」になった。
おもちくんは、のんびり屋さんで穏やかでびびりな純粋無垢、朝は優しいスリスリで起こしてくれる。むぎちゃんは、甘えん坊だけど抱っこが苦手。好奇心旺盛だ。朝は頭突き並みのスリスリで起こしてくれる。2匹とも、ワンちゃんのようにおもちゃを運んできて、ポイっと投げたらまた拾って持ってくる遊びが大好きだ。
「迎えた時はすごく小さくて、心配になってリビングで付きっきりで寝たり離乳食を作ったりしました。忙しくなりましたが、日々成長する2匹を見ていると幸せな気持ちになります。今は、元気にすくすく育ってくれているのでホッとしています。猫だけで留守番して寂しくならないよう、誰かは家にいるよう家族で相談しています」
先住猫のまめちゃんは、おもちくんとむぎちゃんのことをとても可愛がってくれて、3匹仲良く暮らしている。