猫アレルギーだから飼えない
源ちゃん(6歳・オス)は、マンションの入り口に段ボールに入れて捨てられていた。生後2カ月くらいで、段ボールには数匹の子猫が入っていた。子猫は誰かに拾われて、少しずつ減っていったという。
誰も引き取らず、最後に残っていたのが源ちゃんだった。最終的にマンションの住民が保護したが、残念ながら母親が猫アレルギーで飼えないということになったそうだ。
群馬県に住むKさんは、娘から源ちゃんの話を聞いた。保護主の子どもと友達だったという。里親が見つからなければ保健所に連れて行くということだった。
「その時『さんた』という女の子を飼っていたので、仲間が増えたら楽しいかなと思い、『女の子だったら里親になる』と返事をしました。男の子はマーキングをするから大変だと思ったのです」
2016年11月、子猫を引き取り、帰宅してから改めて確かめると男の子だった。
「女の子だと聞いていたのに困ったなあと。でも、とにかく可愛かった。ただただ可愛くて里親になりました」
元気いっぱい、散歩が好きな猫
源ちゃんは野良猫だったので1カ月隔離して、ウイルス検査が陰性になったのを機に先住猫のさんたちゃんに会わせた。
「源は元気いっぱいで、ごはんもよく食べました。さんたにも自分から近寄っていきましたが、さんたは少し引いていて、シャーと威嚇していました。すぐに慣れると思ったけど、さんたは源に厳しかったです。いまだに近寄るとシャー!っと怒ります(笑)」
源ちゃんは外が大好き。ハーネスとリードをつけて庭で遊ぶ。成長してから外に出たがるようになったという。発情期の前には去勢した。しかし、源ちゃんはマーキングをした。拭けないところは大きなトイレシートを貼り付けている。また、散歩に満足できないと、帰宅時に本気噛みしてくるのには困っているそうだ。
「外に出られる日は1日3回庭に出て、1日1回は家の周りを散歩します。家に戻るといつもの源ちゃんに戻るので、可愛いのは可愛いのですが…ボーッとしているおっとりした性格も可愛いと思います」
思うようにいかないこともあるが、Kさんは源ちゃんとの暮らしを楽しんでいる。