看護師は長時間労働や夜勤もあり、肉体的疲労やストレスを抱えながら私たちの医療を日々支えてくださっています。そのため、労働条件の良さを求めて転職を考えている人も多いようです。インターネットメディアの運営を行うユニークキャリア株式会社(東京都豊島区)は、転職経験のある現役看護師500人に「看護師転職に関するアンケート調査」を実施しました。その結果、約4割の人が「人手不足で自分への仕事量が多かった」ため、転職を考えていたことが分かりました。また、転職して不満がなくなった人は約3割にとどまっていることが分かったといいます。
調査は、2023年4月にインターネットで実施されました。
まず、現職に転職してからは不満はなくなったか聞いたところ、「はい」は30.6%、「いいえ」は24%、「どちらとも言えない」は45.2%という結果になりました。
次に、転職に利用した転職サイト・エージェントを聞いたところ、1位は「ナース人材バンク」が321人と最も多く、次いで2位は「看護roo!」で274人となり、以下、3位「医療ワーカー」(229人)、4位「マイナビ看護師」(207人)、5位「ナースではたらこ」(103人)と続きました。
続いて、転職サイト・エージェントを利用して良かったと感じた理由を聞いたところ、「担当者が親身になってサポートしてくれた」(179人)が最多となり、以下、「看護に関する求人数が多かった」(170人)、「自分の条件に合う求人を探しやすかった」(152人)、「自分の希望する条件で、迅速に転職できた」(106人)、「自分の希望する条件通りの求人を定期的に紹介してくれた」(85人)と続きました。
一方で、転職サイト・エージェントを利用して良くなかったと感じた理由を聞いたところ、「自分の希望する条件通りの求人が見つからなかった」が最も多い103人となり、その他に「サポートの内容に不満があった」(68人)、「求人が探しづらかった」(51人)、「担当者の対応がそっけなく本気度が伝わらなかった」(35人)、「転職に思ったより時間がかかった」(29人)といった回答があったといいます。
また、前職で不満に感じていたことを聞いたところ、「人手不足で自分への仕事量が多かった」との回答が191人で最も多く、次いで「人間関係が良くなかった(古株職員の存在など)」が184人となり、以下、「労働時間が長すぎて休む間がなかった」(165人)、「給料が低かった」(164人)、「休みをとらせてもらえない」(82人)と続きました。
さらに、前職から現職に転職して良い方向へと変わったことを聞いたところ、「自分の時間を増やすことができた(休みが取りやすくなった)」が176人で最多となり、以下、「人間関係の問題に悩まされなくなった」(172人)、「労働時間が減少した」(169人)、「給料が増えた」(152人)、「仕事が楽しくなった」(103人)といった回答が上位になったそうです。
一方、前職から現職に転職して悪い方向へと変わったことを聞いたところ、「前職より給料が低くなった」が146人で最多となり、以下、「休みが取りづらくなった」(65人)、「労働時間が増加した」(57人)、「前職より人間関係に悩んでいる」(49人)、「仕事に行きたくなくなった」(32人)といった回答が上位となったそうです。
続いて、「ブラック病院」に当てはまる主な要素について質問したところ、「慢性的な人員不足」(411人)、「看護師スタッフの入れ替わりが激しい(入退職の頻度が多い)」(348人)、「休日が取れない(有給休暇が申請できないなど)」(334人)、「残業が多い(残業代が支払われないなど)」(328人)、「古株職員からのいじめ・嫌がらせ」(302人)といった声が上位に挙がったといいます。
最後に、看護師を長く続けたいと思えるために改善してほしいことを聞いたところ、1位は「人員不足の解消」が374人で最も多くなりました。2位が「十分な休日の確保」で358人となり、以下、「もらえる給料の額」(346人)、「残業時間の減少(残業代をしっかり払ってもらうなど)」(324人)、「人間関係の軋轢を解消」(303人)と続きました。
【出典】
▽ユニークキャリア
https://1dau.co.jp/
▽看護師転職エージェントおすすめランキング11選
https://1dau.co.jp/kangoshi-tensyokuagent/