育児放棄され畑で鳴いてた子猫「犬がいるし、家族は猫嫌い」 心配でたまらず家族を説得して保護「ツンデレだし、嫌われてるけど…幸せ」

渡辺 陽 渡辺 陽

育児放棄された子猫

ビビちゃん(5歳・メス)は、2018年4月24日千葉県在住のAさんに保護された。生後2ヶ月くらいだった。

「父が、畑の方から猫の鳴き声がするのに気付いて、猫を探してくれました。以前、外で犬を飼っていた時に使っていた犬小屋に子猫が2匹いるのを見つけたそうです」

しばらく朝、昼、夜と様子を見ていると、親猫はいないみたいで育児放棄されたようだった。子猫を2匹保護するということは、責任が伴ってくる。Aさんは、保護するまで数日悩んだ。先住犬がいたので2匹は飼えない。1匹は里親を探さないといけないし、検査もお金がかかる。

「現実的に悩み、実家暮らしだったので家族全員を納得させる必要がありました。ほうっておけば車に轢かれてしまうかもしれない、カラスに食べられてしまうかもしれない、そもそも親猫がいないのだからごはんすらまともに食べられない。以前から猫を飼いたかった私は、半ば強引に家族を説得して保護することにしました」

保護後、姉妹猫のキジトラは友達のお家に行った。

一緒に暮らせて幸せ

ビビちゃん姉妹を見つけた頃、Aさんは動物の専門学校を卒業し、トリマーとして働き始めていた。

「学校で出会ったペルシャ猫が可愛くてとても惹かれてしまい、卒業後その子を引き取るため、譲渡できる年齢になるまで待っていました。しかし、その時ビビに出会ったのです」

最初は2匹同時に迎えたので2匹で寄り添っていた。夜に保護したので、ペットボトルにお湯を入れ、タオル巻いた簡易湯たんぽにくっついて寝ていた。キジトラの子は警戒心もなく触っても怖がることはなかったが、ビビちゃんは警戒心が強いのか、最初は小さい声でシャーシャー威嚇していた。

ビビちゃんは、「The猫」という感じのツンデレ猫。ごはんの時と自分が甘えたい時だけニャーニャー鳴いて擦り寄ってくる。普段は近くにはいるけどあまり触られたくないようです(笑)。

「私は爪切りやシャンプーなど、ビビの嫌いなことをやるので嫌われています。お世話はほとんどしない父や祖父が好きで、お腹を見せて寝っ転がったり甘えてます。女の子なので男の人が好きなのかも!?(笑)」

先住犬がいたので、ビビちゃんを迎えたからといって急激な変化はなかった。ただ、5人家族のうち猫を好きだったのが私だけ。他の家族は犬派で猫が嫌いだったのに、ビビを迎えてからは猫が少し好きになった気がします。遊んでくれたり撫でたり可愛がってくれています」

ビビちゃんが家に来てから5年経ち、小さかったビビちゃんが大きくなった。

「毎日が楽しくて癒されて、一緒に暮らしていて幸せです。これからもいっぱい遊んでいっぱい食べてのんびり過ごしてもらいたいです」

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