保護犬の出自は様々です。元野犬、元飼い犬、そして元繁殖犬。2022年秋のある日、繁殖場のオーナーが病気となり、飼育する人がいなくなったことから保護されたチワワのメスのワンコ、アリッサちゃん。小さな体にして元繁殖犬という経緯を持っているようでした。
甘えん坊の一方で、慎重な一面も
アリッサちゃんを保護したのは愛知県で保護活動を行う団体、一般社団法人SORA小さな命を救う会(以下、SORA)。引き出した当初からアリッサちゃんは人懐っこくスタッフに接してきました。どうも寂しがり屋さんのようで、自分から「甘えてもいい?」と言っているような目線を送ってきました。
ただし、それまでの境遇の影響からなのか、少し慎重なところもあり、相手の様子をうかがうような引っ込み思案な一面もあり、すぐに人に飛びついたりすることはありません。様子を見てから「この人なら甘えても大丈夫だ」と判断してから動くようなところがあります。
繁殖場からの引き出しでしたのでアリッサちゃんが元繁殖犬だとしたら、これまでの生活で辛い思いをしながらも、人間をよく観察・判断し、気を使いながら行動していたのかもしれません。そんなかつてのアリッサちゃんの生活を想像すると、辛い気持ちになるスタッフでした。
好奇心旺盛でウキウキで散歩
ただし、そんなアリッサちゃんも好奇心は旺盛。いろんなおもちゃに興味津々で、スタッフが一緒に遊ぼうと誘うとノリノリでついてきてくれます。また、当初こそちょっと不慣れだった散歩も、スタッフと繰り返しているうちにうまく歩けるようになりました。「散歩中に何か楽しいことがあるかもしれない」といった表情で、率先して歩いてくれるようになりました
保護当時から健康面では良好で、避妊手術も施しました。ドライフードをいっぱい食べてくれる上、排泄もトイレシートをきちんと使って行うことができます。もちろん我慢することもきちんとでき、部屋の中ではサークルの中で静かに留守番することもできます。
ただし、前述の通り少し慎重なところがあるため、今後新しい里親さんと縁がつながった際にも馴れるまでは少し時間がかかるかもしれません。
この点だけ注意すれば、どのお家でもまずお利口に過ごしてくれるはずです。
アリッサちゃんの顔と仕草を見たら誰でもデレデレに
SORAの中でも癒し度ナンバーワンのワンコとしてスタッフから注目を浴びるアリッサちゃんですが、一番のお気に入りは、人間からナデナデしてもらうこと。アリッサちゃんの近くに人がいれば、すぐに近寄ってきて「なでて〜」と甘えてきます。小さな体でスリスリと寄られて、ぱっちりの目でそんなふうに訴えられたら、誰でもデレデレになってしまうこと請け合いです。
現在、アリッサちゃんは幸せな第2の犬生をおくるために、新しい里親さんとの縁を待ち続けながらSORAで日々を過ごしています。譲渡にあたっての諸条件はSORAの公式サイトを確認してほしいですが、近い将来アリッサちゃんにピッタリの里親さんと縁が結ばれることをスタッフは願っています。
小さな体で生き抜きながら、今日も笑顔を絶やさないアリッサちゃん。1日も早くピッタリの里親さんと出会えますように。
一般社団法人SORA小さな命を救う会
https://sora-chiisana.org/