生後8カ月で保護された兄弟猫 甘えん坊のはる君、おっとりしたむぎ君「どちらもたまらなく可愛い」 寝る時も遊ぶ時も一緒の2匹に癒される日々

渡辺 陽 渡辺 陽

むぎくんとはるくん(推定8ヶ月・オス)は、千葉県袖ケ浦市の公園で、同じ月齢の仲間とともに捕獲、動物愛護センターに収容され、その後、保護猫団体が引き出し、預かりボランティアさんの元へ送られた。保護された当初は結膜炎や猫風邪にかかっていたが、現在は元気になっている。

千葉県に住むNさんは、小学生の頃から猫と一緒に暮らすことが楽しくて、実家でも猫を飼っていた。結婚して家を購入した後、猫を飼うことを決めたという。

2022年8月、譲渡サイトで猫を探した時、むぎくんとはるくんに出会った。

「とんでもなく可愛い猫がいると驚き、すぐに応募しました。また、条件の一つに兄弟2匹で迎え入れてくれる方とあり、2匹飼いたいと思っていた私にとってそれも決め手の一つになりました」

爪研ぎの威力

9月11日、Nさんは2匹を家に迎えた。譲渡会で会っていたため人馴れしていることは分かっていた。とにかく家を気に入ってもらおうと思ったそうだ。

「家に着いてすぐは家の中の匂いを嗅ぎ回りながら探索していましたが、すぐに用意していたおもちゃで遊んでくれました。夏に走り回って遊び過ぎたのと、多少の緊張もあったせいか、はぁはぁと口を開けて息をしていて少し心配になりました。肉球も汗でびっしょりでした。現在では体力もつき、よっぽど沢山走らせない限り口呼吸することはなくなりました。トイレもその日のうちに覚え、椅子やソファでスヤスヤと寝てくれたので良かったです」

愛猫家のNさんだが、新築の家や新しい家具で爪研ぎされるのは避けたかった。いろんな爪研ぎを用意しておいたが、どうしてもやってしまう。

「ある程度は爪研ぎしてくれましたが、日が経つにつれて椅子やソファでも爪研ぎするようになってしまい、今では椅子の生地がほつれてボロボロです。それでも爪研ぎを用意していなければもっとひどいことになっていたと思います」

無垢の床も走り回った跡で傷だらけだが、2匹を迎える前にある程度覚悟していたので、許容範囲だという。

兄弟だけど全然違う

むぎくんは食いしん坊で、ごはんを催促して鳴きわめく。しかし、食べるのははるくんより遅い。また、はるくんに比べて運動神経が鈍く、鈍臭い。

「おもちゃを使って走らせていても、はるが来ると遠慮してしまいますし、おもちゃが自分の近くに来るまで手を出しません。おっとりマイペースな感じです。抱っこは好きですが、自分から甘えきたり、体に乗っかってきたりすることは少ないです。丸顔で愛嬌のある表情や不器用さがたまらなく可愛いです」

はるくんはむぎくんに比べて活発で俊敏、運動神経も良いので高いところにも登る。すごい甘えん坊さんで、ソファにいても椅子に座っていても、よく乗っかってくる。

「露骨に甘えてくれるので、それもたまらなく可愛いです。やきもち焼きでもあるので、むぎを抱っこしていると寄って来て邪魔をします。なぜか私のお風呂あがりの匂いが好きらしく、お風呂からあがると足や手に顔をこすりつけたり、執拗に舐めてきます。舌がザラザラで結構痛いのでそうなると私は逃げます」

鳴き方にも違いがあり、むぎくんはいわゆる普通の猫っぽい鳴き方で、鼻で鳴いたりもするが、はるくんは声が高く声量も弱いのでひゃーひゃーとか細い声で鳴く。

「兄弟ですが、性格や個性が結構違っていて毎日見ていて楽しいです。いつも仲良しで一緒に寝たり、プロレスしたり、グルーミングし合ったりしていて微笑ましいです。朝食後のニャルソック(窓の外観察)は二人の日課になっています」

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