安全のためのホームドアを設置したことで、幅が圧倒的に狭くなってしまったJR新橋駅の端にあるホームに注目です。神戸にはかつて日本一狭い(怖い)ホームが存在しましたが、新橋駅のそれもなかなかです。
「新橋のホームのはしっこは元々狭いとこに両側ホームドアついたからほんとに1人入るのでいっぱいいっぱいな幅になっててなんだかおもしろい。」とTwitterユーザーの元ナイマネちゃん(求職中)(@naimane_chan)さんが公開した写真に驚きの狭さです。話を聞きました。
この場所で待っている人も
ー新橋駅のどのホームですか
「5番線(山手線東京・上野・池袋方面)6番線(京浜東北線東京・上野・大宮)ホームの浜松町寄りです。撮影時にはお客さんはいませんでしたが、夕方の帰宅ラッシュ時にはいつも何人か待っている人を見かけます」
ー新橋駅は他のホームも場所によっては狭いのでしょうか
「3番4番線ホームの有楽町寄りも狭いですが、山手線と京浜東北線がズレて止まるため京浜東北線側が柵になっていることもあって、ここまでの狭さはないです。東海道線の1、2番線ホームの東京寄りはこれらより逆に少し広めですが、ホームドアがなくカーブしていて、ラッシュ時は東京方面横浜方面ともに乗車待機列ができているとこに15両編成がまあまあの速度で突っ込んでくるので、怖さはかなりあると思います」
ー新橋に匹敵しそうなホームは
「ホームドアはありませんが、都内ですと常磐線三河島駅の日暮里寄り(上野から乗って一番後ろ)がダントツで狭いです。ですが出口が一番前にあり乗降客が少ないこともあり、ここで乗降する人はラッシュ時でも見かけることはまれです。京成八幡駅も狭い上に両方向とも踏切に挟まれていて、ホームドア設置は苦労するだろうなと思っています」
ーぎりぎり点字ブロックを残しているところにJR東日本の苦労がうかがえます
「先般開業した上野東京ラインの秋葉原あたりの配線(総武線をくぐるところのギリギリを攻めた勾配設定)なんかもそうですが、このような特に鉄道発祥の地である古い構造物に、ホームドアのような現代の基準に合わせたものをつけるには苦労が絶えないものだなと感じました」
JR東日本は、お客さんと列車との接触や線路への転落を防止する対策として、2031年度末ごろまでに東京圏在来線の主要路線330駅758番線にホームドアを導入することを目標としています。2023年度は12駅24番線に整備を進めるそうです。
激狭ホームは関西にも
関西メディアとして東京を意識するでも、日本一の狭さを自慢するわけではありませんが、大阪には阪急中津駅(大阪市)という狭小ホームの大将格がいます。
そして中津以上に狭いホームだったのが、阪神春日野道駅(神戸市)です。上下線の線路に挟まれたホーム幅はわずか2.6メートル。通過する特急の風圧や音から「日本一怖い駅」というありがたくない呼び名を受けていましたが、2004年の改修工事に伴い上下線の両側にホームを新設され、狭いホームは姿を消しました。
春日野道駅は1934年の開業当時、ホーム幅は3メートルでしたが、戦後、車両の大型化に伴い、ホーム両側が20センチずつ削られたという歴史があります。「日本一危ない駅」として、狭いホームはテレビ番組でもよく取り上げられました。ホーム中央に手すり代わりの柵(さく)があり、特急など通過する電車の速度も時速45キロに制限されましたが、かなりのスリルがあり、地元住民や通勤客から改善を求める声は根強くありました。