若手社会人がリスキリングにかけられる費用「5万円未満」が8割以上 年収の差により「リスキリング格差」も

まいどなニュース情報部 まいどなニュース情報部

Institution for a Global Society株式会社(東京都渋谷区)が運営する『ONGAESHIプロジェクトチーム』は、デジタルのリスキリングに必要性を感じているものの、現在は取り組んでいない全国の20~30代の社会人男女360人を対象に「リスキング予備軍の実態調査」を実施しました。

まず、「デジタル関連のリスキリングのために実際にかけられる費用」を聞いたところ、82%の人が「5万円未満」と回答しました。これを年収400万円未満・以上で比較すると、「年収400万円未満」では85%、「年収400万円以上」では79%の人が「5万円未満」と回答しています。

続いて、「お金が理由で、デジタル関連のリスキリングをあきらめたことがありますか」と聞いたところ、44%の人が「ある」と回答。これを年収400万円未満・以上で比較したところ、「年収400万円未満」では51%、「年収400万円以上」では36%の人が「あきらめたことがある」と回答し、経済格差によってリスキリング格差が広がっていることがうかがえました。

次に、「デジタル関連のリスキリングをしたい理由」を複数回答可で答えてもらったところ、「給与を上げたいから」(38%)、「仕事の幅を広げたいから」(34%)、「副業がしたいから」(31%)などが上位に挙げられました。

これをリスキリングの経験・意向別でみると、「リスキリング中断者」では「好きな仕事がしたいから」(再度取り組みたいリスキリング中断者45%・取り組みが止まったままのリスキリング中断者35%)、「リスキリングの必要性を感じている未経験者」では「仕事の幅を広げたいから」(43%)が最多となり、傾向の違いが見て取れました。

また、「自分の市場価値を上げるために、学習したいことがありますか」と聞いたところ、84%の人が「学習したいことがある」(明確にある26%・何となくある58%)と回答。

これをリスキリングの経験・意向別でみると、「学習したいことがある」と答えた割合は、「再度取り組みたいリスキリング中断者」が98%、「取り組みが止まったままのリスキリング中断者」が73%、「リスキリングの必要性を感じている未経験者」は70%となり、リスキリングの経験がある、あるいは意向が高いほど、学習したい意向が多いことがうかがえました。

その一方で、「学習する自信がある」(とてもある8%・ややある41%)と答えた人は49%に留まっており、学習する自信がない人(21%)をリスキリング経験別でみると、「リスキリングの必要性を感じている未経験者」(36%)、「リスキリング中断者」(11%)、「取り組みが止まったままのリスキリング中断者」(5%)となり、リスキリングの経験がない、あるいは意向が低いほど、学習する自信が持てていないことがうかがえる結果となっています。

また、「学習する自信がない」と答えた人に「自信がない理由」を複数回答可で教えてもらったところ、「自分に合う勉強がわからないから」(51%)、「理解できるか不安だから」(48%)、「忙しくなった時に学べるかわからないから」(44%)などが挙げられました。

最後に、「リスキリングを中断した理由」を複数回答可で教えてもらったところ、「一人で勉強し続けるのがつらかったから」(45%)、「成長を実感できなかったから」(34%)、「お金が足りなくなったから」(24%)などが上位に挙げられていることから、同社は「リスキリングを完走するためのサポートや、金銭的なサポートが必要であることがうかがえる」と指摘しています。

調査は、2022年12月にインターネットで実施されました。

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