共働きが一般的になった現代社会において、保育園の役割は非常に大きなものです。しかし子どもの緊急を要する場合、保護者からの支援も重要になってきます。X(旧Twitter)にてまえだ永吉さんが投稿した作品『保護者支援もアンタ達(保育士)の仕事でしょ?』では、高熱が出た子どもとその親のトラブルが描かれています。
ある日、保育園児のはるとは38.5度の高熱が出ます。保育士は母に電話するも携帯に出ず、職場はお休みでいないとのこと。父に電話をかけるも多忙なようで、「妻にかけてもらえますか」とたらい回しの状態になります。保育士は母が電話に出ないことを伝えると、父は「ハァァァ…」と大きなため息をつきました。
ひとまず感染予防のため、はるとは保育室で様子を見ることとなります。結局母と電話はつながらず、母が迎えに来たのは本来のお迎え時間を過ぎた19時25分ごろでした。保育士は母に「感染症対策のため熱が下がってから24時間は登園をひかえるように」と説明すると、母も父と同じように「ハァァァ…」と大きなため息をつき帰宅します。
保育士たちは今回の件を、職員会議で共有することとなりました。はるとにアザなどはなく、痩せているわけでもないので虐待の可能性は低そうですが、情緒的ネグレクトに近い「両親ともに子どもより仕事に重きを置いてそう」な状態ではないかと保育士たちは悩みます。
それからはるとは1日休んだあと、保育園へと登園します。保育士は病院に行ったかどうか尋ねると、母は「すぐ熱下がったので行ってませ~ん」とのこと。実際にはるとに熱はないので、そのまま預かることにしました。
しかし10時にあらためてはるとの体温を測ると、熱は38.0度に再上昇。母の職場に連絡してすぐ迎えに来ましたが、母は店長に注意されイライラしている様子です。保育士は病院の受診をお願いすると、母は「なんで毎回病院受診しなきゃいけないんですか!?」「そんなに親に負担かけて…全然保護者支援してませんよね?」と保育士を怒鳴りつけます。
保育士は冷静に謝ったあとに「ただ知ってほしいのですが…他のご家庭もそう思っていらっしゃいます」と話しました。保育士は続けて、感染症の診断は素人ではできないこと、治りきっていない状態での登園による感染拡大リスクを説明します。
母はイライラした様子のまま、はるとと共に帰宅しました。その後、保育士は「保護者のワガママを聞くのが保護者支援じゃない」と怒りますが、同時にはるとの母は「本当に周りが見えないぐらいストレスを溜め込んでるようにも見える」とも思うのでした。
共働き家族の子育てで陥りがちな問題を描いた同作について、作者であるまえだ永吉さんに話を聞きました。
子どものことを第一で、母親だけではなくみんなで分担して育児ができたら
―はると君の高熱の一連のお話で、まえださんが特に伝えたかった部分を教えてください
「優先順位は仕事が一番ですか?」でしょうか。お仕事を何度も早退や欠勤して周りに迷惑をかけている、というのもわかるのですが、子どもを持ったからには子どものことを第一に考えてほしいです。
この話はお母さんのキャリアにも触れているので、お母さんだけの負担にならないよう「こういう時はお母さんが」「こういう時はお父さん」「こういう時は祖父母が」とか決めたうえで協力し合って仕事と両立できたらいいですよね。
―発熱で両親にたらい回しにされる場面が描かれていますが、実際の保育士の経験でも似たようなことはありましたか
ありました。体調悪いお子さんは不安でいっぱいなのでできるだけお家の方は早くきてあげてください!
―同作以外で最近描かれている作品はありますか
この話とは全く違う独身保育士の婚活話を描いてます。この話にも出てきた保育士さんです。ブログで連載してますので是非読んでみてください!
<まえだ永吉さん関連情報>
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