日本航空や全日空が夏ダイヤを発表し、4月より羽田発の中国路線が再開されるなど、中国人旅行者の訪日が本格化することが予測されています。そこで、中国に住む18〜49歳の中国人の男女1140人に「海外旅行」に関する意識調査を実施したところ、旅行したい国の1位は「日本」でした。また、日本で購入したい物は「化粧品・香水」が最も多かったそうです。
中国向け訪日インバウンドマーケティング・プロモーションを支援する株式会社ENJOY JAPANが、2023年3月にインターネットで実施した調査です。なお、対象エリアは、中国の一線・二線都市となっています。
まず、「どの国に旅行したいですか」と聞いたところ、1位「日本」(871人)、2位「シンガポール」(469人)、3位「カンボジア」(284人)、4位は「マレーシア」(255人)、5位「韓国」(237人)という結果になりました。
2019年における中国人の旅行先(2019年 中国人出境旅行先 JNTO 訪日旅行誘致ハンドブック2022(東アジア4市場編))でも、1位「タイ」(1100万人)、2位「日本」(959万人)、3位「韓国」(602万人)など、東南アジア圏は人気となっており、アフターコロナにおいても東南アジア諸国の人気が高い様子がうかがえます。
続いて、「日本へ旅行したい」と答えた871人に対して、「訪日の目的」を複数回答可で聞いたところ、「買い物」(53.3%)、「食事」(35.5%)、「遊園地、テーマパークで遊ぶ」(24.5%)などが上位に挙げられました。これを2017年の調査と比較すると、歴史や伝統、自然への興味関心が高まり、遊園地やテーマパークへの興味関心が減少していたといいます。
また、「行きたい国を日本、目的を買い物」と答えた人に、「日本で購入したい商品」を聞いたところ、「化粧品・香水」(49.8%)、「菓子類」(44.8%)、「健康グッズ・トイレタリー」(25.0%)が上位に並びました。
なお、2019年年次報告書(観光庁)訪日外国人の消費動向データと比較すると、81.9%が「化粧品を購入した」と回答。2023年調査は購入意向率のため44.8%に留まっているものの、最も購入したいカテゴリーとなっています。
ちなみに、「日本で化粧品・香水を購入したい」と答えた人に、「購入したい商品の企業名・ブランド名」も教えてもらったところ、「資生堂」(54.1%)、「コーセー」(39.0%)、「花王」(37.2%)などが上位に挙げられ、欧米の有名ブランドよりも、日本ブランドを選択する意向がうかがえたそうです。