株式会社クラレ(東京都千代田区)は、2023年4月に小学校に入学した子ども4000人(男女各2000人)と、その親4000人を対象とした「2023年版新小学1年生の将来就きたい職業、親の就かせたい職業」を発表しました。その結果、子どもの将来就きたい職業の総合1位は、「ケーキ屋・パン屋」でした。
調査は、2022年7月~2023年1月の期間にインターネットで実施されました。
子どもが将来就きたい職業は、「ケーキ屋・パン屋」(13.4%)が1位となりました。次いで、2位「警察官」(11.8%)、3位「スポーツ選手」(8.7%)、4位「消防・レスキュー隊」(6.0%)、5位「芸能人・歌手・モデル」(4.4%)が続いています。
これを20年前の2003年の調査と比較すると、トップ10圏外だった「警察官」は約4倍、10位だった「消防・レスキュー隊」は2倍に増えており、人や街を守る仕事への関心が高まっていることがうかがえます。なお、一番人気だった「スポーツ選手」は2ランクダウンし、2003年時の16.2%から半減していました。
続いて、「男の子が将来就きたい職業」をみると、3年連続で「警察官」(17.8%)が1位となりました。次いで、2位「スポーツ選手」(15.4%)、3位「消防・レスキュー隊」(10.8%)、4位「運転士・運転手」(7.0%)、5位「ユーチューバー」(4.8%)と続いたほか、10位の「宇宙関係」(2.2%)は初のトップ10入りとなりました。
なお、2位の「スポーツ選手」の内訳をみると、「サッカー」(59.6%)、「野球」(17.6%)が上位を占めたほか、「eスポーツ」(2.9%)という回答もみられました。
一方、「女の子が将来就きたい職業」では、1位「ケーキ屋・パン屋」(23.6%)、2位「芸能人・歌手・モデル」(7.3%)、3位「花屋」(5.9%)、4位「警察官」(5.7%)、「看護師」(5.5%)となりました。そのほか、男の子では人気下落傾向の「スポーツ選手」が、女の子では2年連続で順位を上げて12位にランクインしています。
なお、2位の「芸能人・歌手・モデル」の内訳をみると、圧倒的に「アイドル」(73.1%)占めており、以下、「モデル」(13.1%)、「歌手」(6.9%)と続きました。
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次に、男の子の親に、「将来就かせたい職業」を聞いたところ、14年連続で「公務員」(21.9%)が1位に。次いで、2位「会社員」(11.0%)、3位「スポーツ選手」(7.0%)、4位「医師」(6.8%)、5位「消防・レスキュー隊」(6.5%)と続き、保護者の安定志向がより強くなっていることがうかがえました。
一方、女の子の親が「就かせたい職業」では、1位「看護師」(16.2%)、2位「公務員」(15.4%)、同率3位「会社員」「医療関係」(いずれも7.9%)、5位「薬剤師」(7.3%)という結果になりました。3位の「会社員」は、2022年の6位から順位を上げていることから、男の子の親と同様に、安定を求める傾向がうかがえました。