自分をしばる考え方から楽になるには…メンヘラには「文化人類学と比較宗教学がおススメ」という意見が話題

中将 タカノリ 中将 タカノリ

メンヘラには「文化人類学」「比較宗教学」がおススメという意見がSNS上で大きな注目を集めている。

「これはガチですが、メンヘラにおすすめの学問は『文化人類学』と『比較宗教学』です。世界の多様な価値観や生き方を知ることで「こうじゃなゃいけない!」という自分を縛る考え方から楽になれます。また宗教には人を癒す知恵がたくさん含まれています。哲学?絶対やめとけ」と紹介したのは「みさこ(岬ちゃんが来ない人)」さん(@misakichankonai)。

「元哲学専攻だけどメンヘラが哲学にのめり込むのはよくないと思ってます(割とネガティブなものが多くて潰れやすい)あくまでも嗜む程度 文化人類学と比較宗教学以外だと心理学系統なんかも自分を俯瞰するキッカケになるので故人的にはオヌヌメですね」
「私のこれまでの経験上ですが、哲学はあまり傾倒すると友達がいなくなる学問第一位ですね。あくまで個人の見解ですが。」
「ついでに行動経済学もオススメですよ(笑)認知バイアスなどの論理的手法を用いることで、客観的な判断能力を養えます。『これは自分の思い込みなのか?』という部分を含めて分析することが出来るのでオススメです。ゆくゆくは他人を操作出来れば最早メンヘラでもなくなりますw」
「なんだかんだ心理学も強いです!医学も学ぶので自分の身体や脳のしくみについて知れて、認知心理学で思考のメカニズムを知れて、臨床心理学でコミュニケーションを知れます でもメンヘラは自分に都合のいい情報しか耳に入れない頭に入れないことも多いので、意外とどの学問も効かなかったりします」

など数々の声が寄せられている。

投稿者に聞いた

みさこさんに話を聞いた。

ーー文化人類学と比較宗教学がメンタルに良いと思われる理由をお聞かせください。

みさこ:現代日本以外のカルチャーや価値観を知ることで視野が広がることが主な理由です。心理学では「こうでなければならない」という不合理な思い込みが人を苦しめると言われているのですが、視野が広がることでこれから開放されるのがメリットだと思っています。学歴だけがすべてではないと言った身近なところから、たとえば摂食障害という精神疾患についても言えます。摂食障害は「痩せていた方が美しい。そうでなければならない」という日本や欧米のカルチャーの影響を受けているのがひとつの要因とされています。世界には太っている女性が美しいとされる地域もあるといった知識に触れることで、自分の価値観を相対化でき、心が楽になります。

ほかにも日本人は約束は絶対であると考えますが、イスラーム文化圏では「インシャーアッラー(神が望むなら)」という言葉を使います。もし約束が守れなくてもそれもまた神の思し召しだと考えます。日本の価値観が全てでは無い。世界を探せば自分の居場所がある。そう思えることがメンタルの改善に繋がると私は考えています。

ーーメンヘラの方に対する哲学のデメリットをお聞かせください。

みさこ:哲学が必ずしもメンタルに悪いわけではありません。哲学にも多様な思想がありますからたしかに視野を広げることには役立ちます。老荘思想やストア派は物事にとらわれない生き方を進めるのでメンタルによいと思います。しかし一般的にメンタルを病む人は考えすぎであることが多く、哲学は何が真理なのかを探求する、考えすぎるのが基本の学問ですから、どうしても悪化に繋がりやすいと私は考えています。

ーー今回の反響へのご感想をお聞かせください。

みさこ:気軽にツイートしたのですが、まさかこんなに多くの反響、それも多くは肯定や共感の内容であることに驚いています。今後もなにかみなさんの気づきに繋がるようなツイートができればと思っています。

◇ ◇

メンヘラを自認する方は、文化人類学や比較宗教学について調べてみるのも一興かもしれない。ただメンタルの不調は一定の期間、継続すると病気であることが多いとされる。辛さを感じる方は早めに医師の診察を受け、処方通りに服薬するよう心掛けていただきたい。

みさこ(岬ちゃんが来ない人)さん関連情報
Twitterアカウント:https://twitter.com/misakichankonai

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