ビートたけしも参戦することで大いに盛り上がっているAmazon Original『風雲!たけし城』(4/21より独占配信開始)。1980年代に空前のブームを巻き起こし、海外でも熱狂的なファンが多い『風雲!たけし城(昭和版)』が令和に蘇った本作で、34年前に引き続き、攻撃隊長として出演する谷隼人が、“殿”であるビートたけしとの撮影秘話を語った。
ビートたけしの強い推薦があった
東映の映画スターとして『網走番外地シリーズ』や、『不良番長シリーズ』などで活躍していた谷隼人が、40歳の時にオファーをもらったという『風雲!たけし城(昭和版)』。当時、バラエティ番組等への出演経験はほとんどなかったという谷に、周囲は「そんなのやるの?」と否定的な意見も多かったという。
それでも「なにか新しいことをやっていきたい」と思っていた時期だったという谷は、オファーを前向きに捉えた。さらに視聴者参加型というスタイルにも惹かれた。「一般の人が難攻不落の“たけし城”攻略のために、一生懸命やるんですよ。攻撃隊長としてその手助けをするというのはいいなと。さらに言葉は変ですが、金曜日のあの時間帯で、良い数字が出るのなら、それは面白いかなとも思ったんです」。
ビートたけしが天守閣に陣取り、挑戦者たちが懸命にゲームにチャレンジし、失敗する姿を、ある意味で面白可笑しく映し出すというバラエティ番組。メインは挑戦者だが、主役は殿“ビートたけし”だ。谷は「実は僕とたけちゃんは同学年なんです」と語ると、「これは後から聞いた話なのですが、たけちゃんが『俺は隊長をやるのは谷さんがいい。谷さんじゃないとダメだ』って言ってくれたみたいなんです」と裏話を明かす。
たけしと言えば、北野武として数々の映画作品の監督を務めてきた人物だ。本番組で共演するまで、谷とたけしは交流があったというわけではなかったというが、「たけちゃんはかなり映画を観ている人で、たけちゃん自身も高倉健さんの『夜叉』って映画に出ていましたよね。僕も『網走番外地シリーズ』や『不良番長シリーズ』などにも出ていましたから、どこかで見てくれていて『絶対攻撃隊長は谷隼人で』と言ってくれたみたいで」。
番組スタート時は、慣れないバラエティで不安もあったという谷だが、たけしのこの発言を聞いて「嬉しかったし、自信を持ってやろう」とさらに番組に向き合う姿勢にエンジンがかかったという。
謹慎中も力を合わせて乗り切った
たけしをはじめ、たけし軍団の面々も活躍していた『風雲!たけし城(昭和版)』。谷は「すごくみんな仲が良かった。今回の令和版では、すごく壮大なお城になっていますが、当時はプレハブの建物で、みんなで着替えていたんです。いろいろな話をしましたし、ちょうどたけちゃんもゴルフを始めたころで、一緒に行ったり。ご飯を食べにいったりもしていました」と懐かしそうに語ると「元々たけちゃんは、すごく才能のある人で。そんな人がちょんまげをポカってやったりしてふざける。そんな姿がたまらなく面白くて。映画で大きな賞をもらうような人が、そんなことを平気でやっちゃうんだから」と懐の深さに感嘆する。
「もうちょっと長く続けたかったんだけれどね」とつぶやいた谷。当時、フライデー事件を起こしたたけしが謹慎し、番組ではたけしの顔を似せた張りぼての面をかぶった“ビートたけしくん人形”が影武者として登場している時期もあった。
谷は「まあ、いろいろ問題があってね。あのときはみんな辛かったけれど、たけし軍団のメンバーを含め、とてもいい団結力があったので『頑張ろう』って乗り切れたんだよね」と懐かしそうに当時を振り返ると「今回34年ぶりにまた同じ番組をやれて、本当にいい出会いだったなとしみじみ思いました」と感謝の気持ちを述べ「たけちゃんとは同い年なので、もっといろいろ話をしたいですね」と楽しそうに語ってくれた。