喫茶店のたまごサンド、関東と関西で中身が違うって本当?どこが分岐点?歴22年のたまごサンド好きに理由を聞いてみた

門倉 早希 門倉 早希

喫茶店の定番メニュー「たまごサンド」。関西と関東の喫茶店で出されるたまごサンドは中身が違うという話を耳にしたことがないでしょうか。

関西では中身が厚焼き玉子、関東ではゆでたまごを潰してマヨネーズと和えたたまごサラダが多いといいます。では一体なぜ違いが生まれたのでしょうか。

そこで、たまごサンド歴22年、年間200~300食のたまごサンドを食べるというイラストレーターの村咲くうさんに取材。「特に明確な資料や歴史的な出来事もないので、お答えする内容は私の推測となりますが…」と前置きしたうえで取材に応えてくれました。

歴22年のたまごサンド好きに聞いた

村咲さん曰く、実は「また分布なども特徴的なものはなく、全国的に両方のたまごサンドが作られているのが現状」とのこと。

そのうえで、なぜ関東と関西で違うと言われ始めたのか、村咲さんはお店での提供事情に理由があるのではと分析します。

ーーなぜ関東と関西の喫茶店で違いが

「喫茶店でたまごサラダを用いたたまごサンドを提供する場合、開店前の仕込みでたまごサラダを作っておき、注文が入るとその具を挟んでサンドイッチを提供することが多いと思います。その場合、たまごサンドの注文がなかったら、仕込んでおいたたまごサラダは廃棄することになりますが、たまご焼き・オムレツなど加熱調理した具材の場合、注文が入ってから卵を割るので、食材を無駄にすることなく合理的です。

関西は倹約、そして食材を無駄にしない気質(牛すじ等、他県では捨てる部位も捨てない等)の人が多かったので、注文後に卵を割る加熱加工のたまごサンドを提供するお店が多くなったと考えています」。

ーー中間地点はどのあたり

「名古屋や岐阜が半々のような気がします。例えば東海圏の喫茶チェーン店でいうと、コメダ珈琲はたまごサラダですが、支留比亜珈琲はオムレツです」

ーー村咲さんの経験上、全国的に多いのは

「全国的にはたまごサラダの方が多いです。コンビニが基本的にたまごサラダなので、圧倒的にたまごサンド=マヨネーズ味のたまごサラダ系のものと浸透したと思います。コンビニ以外でもカフェやパン屋など全国チェーン店は工場でサンドイッチを生産する場合、大量生産できるたまごサラダの方が多いです」

ーーたまごサンドの魅力は

「たまごサラダ系:ご家庭で作るのが簡単、具の量を調整しやすい、たまご以外に野菜をまぜたり、挟んだり、具材に個性を出せるので、具材にバリエーションを求める場合や野菜等の他の具材も挟みたい場合はたまごサラダ系です。

たまご焼き系:アツアツで出来立て感がある、オムレツ=柔らか・たまご焼き=しっかり焼くなど焼き加減で食感に個性を出せる、ケチャップやソースなどで味を変えられるので、いろんな味を楽しめるのは焼き系です」

◇ ◇

関西出身の記者は、喫茶店のたまごサンドといえば厚焼き玉子という印象です。みなさんのお住まいの地域の喫茶店は、どちらのタイプのたまごサンドですか?

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