「ちょっといいですか」舞台挨拶中に木村拓哉が見せたスタッフへの熱いリスペクト 「レジェンド&バタフライ」京都でプレミア上映

黒川 裕生 黒川 裕生

木村拓哉さんが織田信長、綾瀬はるかさんが濃姫を演じた東映70周年記念の超大作映画「レジェンド&バタフライ」が間もなく全国公開されるのを前に、1月23日夜、京都の映画館「T・ジョイ京都」でプレミア試写会が開かれ、木村さん、綾瀬さん、大友啓史監督がサプライズ登壇した。3人とも撮影所のある京都への思い入れは強く、特に木村さんは客席に馴染みのスタッフの姿を見つけると1人ずつ名前を呼んで観客に紹介。一緒に作品を作り上げた仲間たちへの深いリスペクトと感謝を示した。

「あの、ちょっと時間いただいてもいいですか」

京都凱旋について話している最中、木村さんが突然、進行の予定にないことを言い出した。

「あそこにいらっしゃるのは、僕に甲冑を着せてくださったり、セットの全てを担当してくださったりした美術、装飾のスタッフです。皆さんにもご紹介したいので、はい、立って立って!」

こんな調子で、木村さんはさらに照明や所作指導、監督補のスタッフを見つけては「ありがとうございました」と丁寧に頭を下げ、客席にも拍手を求めた。名前を呼ばれたスタッフは照れながらも、みんなやっぱり嬉しそう。実はこの日の着物も、衣装スタッフが今回のイベントのためだけに作った特別な一着。木村さんは「作品が出来上がった後も、こうやって気持ちを注いでくださるスタッフに僕らは恵まれている。監督をはじめ、現場でみんながひとつになって作り上げた映画をようやくお届けすることができます。ぜひ大切な人と見ていただければ」と話した。

キムタク、なんぼのもんじゃい

舞台挨拶前には、3人は劇場ロビーで地元メディア向けの会見に臨んだ。

時代劇への思いを問われた木村さんは、初めて京都の撮影所で時代劇に挑戦したときのことを振り返り、「この分野のレジェンドが手ぐすね引いて待っていらっしゃって。『江戸からキムタクとかいう奴が来たらしいが、なんぼのもんじゃい』という空気を感じました」と苦笑した。

しかし最後にはリスペクトし合える関係になれたといい、「撮影を終えてスタジオを去るときには『次は信長になって、またここに帰って来られるよう頑張ります』と思わず口走ってしまった。それが今回ついに実現したことが感慨深い」とした上で、「時代劇が今どれくらい求められているかというと、正直シビアな部分はあると思う。それでも僕たちは皆さんに楽しんでいただけるエンタテインメントを目指して作り続けたいです」と力を込めた。

「異名」大喜利で全てを吹き飛ばす綾瀬はるか

信長が「魔王」の異名を持つことにちなみ、木村さんと綾瀬さんがお互いに異名をつけるとしたら? と質問された綾瀬さんが「レジェタク」と答えて爆笑をさらうと、この日一番の盛り上がりに。「これを言われたら大喜利的にはもうダメです。勝てません」と木村さんが白旗を上げる、まさにレジェンダリーな一幕もあった。

映画「レジェンド&バタフライ」は1月27日、全国公開。京都では東映京都撮影所のほか、多くの寺などで撮影が敢行された。ロケ地は全国30カ所以上にも上り、国宝や重要文化財も数多く登場。綾瀬さんは「普段は入れない場所で演じさせていただき、グッと締まった緊張感を味わえた。貴重な経験をさせていただいた」と話していた。

【「レジェンド&バタフライ」公式サイト】https://legend-butterfly.com/

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