「言葉がキツイ祖母が苦手だった」という言葉とともに、ハンドメイド作家が投稿したインスタグラムでの動画が、多くの人の心を打ち反響が広がっています。投稿者の手芸をするきっかけとなったのも、実はおばあさん。そのエピソードについて話を聞きました。
投稿したのは幼稚園児の娘と小学生の息子を育てつつ、バッグやポーチなどの布小物を作るyuka（oyakode_monodukuri_yuka）さん。おばあさんはyukaさんへのあたりがキツく、要領の良い妹ばかりを可愛がっていたそうですが、唯一褒めてくれることがありました。それはyukaさんの器用さ。「あら！あんだ！器用だこと！」（あなた器用だね！）と何度も言ってくれたそうです。もしかすると、自身も手芸をたしなむおばあさんは、yukaさんのものづくりの才能に気づいたのかもしれません。
うれしくてハンドメイド作品をどんどん作るようになったyukaさん。その過程で「誰にも奪う事はできない…お金では買えない…」知識や技術を身につけ、制作したもので多くの人に喜んでもらえるようになったと言います。動画では、そんなきっかけとなったエピソードを紹介し、「やっぱ私……ばあちゃんの孫だわ 一生の才能を育ててくれてありがとう」と感謝の言葉でしめくくっていました。
「おばあちゃんの才能受け継がれたんですね。涙出ますねえ。うちのばあちゃん、着物縫う仕事してて自分が子供の頃、着物作って貰いました。残念ながら自分に才能受け継がれず。がっ！娘に受け継がれました」「わかります。なんであんなにキツイおばあちゃんだったのか。それだけ厳しい時代に生きていたんだろうと、今なら理解できます」「涙脆いのにまんまと涙しました あの頃の小さなゆかさんの色々な想いが今に繋がっているんですね」など、多数のコメントが寄せられました。
「私の作品を持ったら強くなれるように」
おばあさんとの関係はどんなものだったのか、子ども時代のおばあさんの記憶と今のものづくりへの思いはどうつながっているのか、yukaさんに話してもらいました。
――yukaさんにとっておばあさんはどんな存在でしたか。
「母がバリバリ働いていたので、いつも家にいた祖母に面倒を見てもらい妹と成長しました。時代もあったのかもしれませんが身内を下げて物言う人で否定的な言葉が多かったです。
身近な祖母の影響は大きく自己肯定感の低い子供時代だったように思います。動画のBGMに使った曲（神楽SCOPE『キャンパス』）を聴いて、幼少期の記憶がたくさん蘇りました」
――おばあさんは手芸でどんな作品を作っていましたか。
「ジャンル問わず、お手玉、鍋敷き、ちゃんちゃんこ（祖母はどんぶくと言っていた）なんかを作ったり、編み物をしたり、服のお直し的なことを趣味でやってる感じでした」
――褒めてもらってから、気持ちや行動に変化は。
「褒められる事は少なかったので、何か褒められる事があると得意げにそれに打ち込みました」
――スクールグッズ、ポーチ、エコバッグなど、さまざまな布小物を制作されていますが、特に得意なジャンルや作っていて楽しいものについて教えてください。
「やっぱりスクールグッズは楽しいです。夢みたいな可愛らしさを目指した”ゆめかわ系”なので可愛い生地にフリルやリボンなんかの装飾を付けるんですけど、それが好きです」
――どのような気持ちで制作されていますか。
「目の前のお客様のお子様のために作ってるんですけど、記憶のずっと奥にいる、あの頃の小さなあの子に……決して届かない小さかったあの子のために今も作り続けてます。
自己肯定感の低かったあの子にこの可愛い作品を持たせたいな……と。きっと今の私の作品を持ったら強くなれると思うんです。可愛いは内気な気持ちに自信を与え、必ずその子を強くする！！ 私の作ったスクールグッズを持つ子をクラスで一番可愛くしてみせます！！ 人気者にしてみせます！！ 私の作ったスクールグッズ！ 必ずお友達と話すきっかけを作るから！ だから…ゆめかわいいにこだわり続けるのかもしれません」
残念なことに、おばあさんに褒めてもらえたものの、苦手意識はなくならなかったそう。しかし、その数少ない褒めてもらった言葉が今もyukaさんの原動力となっています。
布小物を幅広く手掛けるyukaさんは、“ゆめかわいい”という表現がぴったりなフリル、リボン、ビーズで華やかなバッグやポーチを、手にした子どもたちを幸せにしたいという願いを込めて作り続けています。現在、2023年度に入園・入学する子どもに向けてのスクールグッズの予約を受け付け中。予約期間は3月末までですが、すべてのスクールグッズから12月中は8％、1月中は5%を割引することで、新入生たちを応援したいと言います。
■ゆめかわ布小物 入園入学用品オーダー/yukaさんInstagram
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■オンラインネットショップなどのリンク集 https://lit.link/oyakodemonodukuriyuka
