子どもたちのハートをつかんで離さない正義の味方・アンパンマン。でも子どもたちは現金なもので成長とともに、いつかはアンパンマンを卒業して、別のキャラクターに心を奪われたりするものです。ひとつのキャラクターにハマる時間は大人が思っている以上に短いのもかもしれません。かわいい孫のためにと、祖母から届いたアンパンマンの靴下、ところが、その孫はすでにアンパンマン卒業生だったようで…。
3人の子どもを育てるトリッシュ（@torish935）さんはそのときの様子を投稿しました。
ばあばがくれてた包装紙をあけた長男5才の顔が一瞬で曇る。
「もうアンパンマンは恥ずかしい」
「そういうのあるよね。じゃばあばに何てお礼言おうか？」と聞くとモジモジ。
「じゃアタシ履く」と次女4才。
「ばあばには、素直に言おう。」と長女7才。
と子どもたちで解決法を話し合いました。そして次の投稿では、その結果を祖母に伝えた様子が分かりました。
「『ばあば靴下ありがと！ボクはアンパンマンが恥ずかしくなったから、これは妹が履くようにするね。今はポケモンと恐竜がすきなんだ』と長男が言い、次女はその靴下を履いて見せてた。私が何も口ださずとも、三人で話し合ってこんな形でまとまった。ばあばは子供の素直さに喜んでた」
祖母の気持ちを考えて、3きょうだいが出した解決策を見た人たちからは
「めちゃくちゃわかりますー！私も友達の子どもにお菓子買う時アンパンマンシリーズばっかり買っていったら、『これは赤ちゃんのお菓子！』って言われました。いつの間にかアンパンマン卒業したんだ〜って思いました」
「なんて素敵なお母さんなんでしょう。たまに何でもかんでも要らないと言う。人がいるけど、ひとまず感謝の気持ちを伝えることは大切ですよね」
「賢いー!大人でも出来る人は多くないと思います。そしてそれを聞いて恐竜の靴下贈ってくれるばあばも優しい」
といった反応が寄せられ、「いいね」は7.3万件にもなりました。
投稿したお母さんにお話を聞きました。
ーー「ばあばには、素直に言おう」と言った長女さん、大人の対応ですね。
「『素直に』は私の口癖です。自分の気持ちを素直に伝える大切さを子ども達には口が酸っぱくなるほど教えています。大人になるにつれて素直でいられなくなります。子供のうちだからこそ大事なことだと育児をしていて実感しています。長女は特に、しゃべり方や内容が私に似てきました」
ーー次女さんはアンパンマンの靴下が素直に欲しかったのですね。
「次女4才は、単純にその靴下が欲しいようでした。羨ましそうにしていたので、長男が「履いてみる？」と声をかけていました。確かに次女は三人目ということもあるのか、いつも直球を投げてきますよ！」
ーー男の子と女の子の違いを実感しますか？
「男の子は本当に単純明快ですね。可愛らしいなと日々思います。一方女子は繊細で気がつくし、大人びているように、我が子の場合は感じます。私の口調そのまんまの時もあり、もうすでに小さなお母さんのよう。精神年齢いくつかしら？と思うほどです」
ーーおばあさんへの対応はお子さんだけで考えたのですか。
「次女がことのほかこの靴下を気に入っていて、あれから今日までほぼ毎日アンパンマンの靴下を履いているんです。実家に行く時ももちろん次女はこれを履いていて、長男がばあばにお礼を言っている時にはもう、次女は隣で自慢気に靴下を見せていました。たまたまそうなったような感じです」
ーーお子さんたちにとっていい経験になりましたね。
「今回のような、近い身内の場合は特に、正直に気持ちを伝えることが、今後の関係性を良く保てるのではないかなって思います。家族間なんてまさにそうですものね。こういう経験を軸に、だんだん時と場合に応じて柔軟に対応できる大人になっていってくれると嬉しいです」
