12月になり、気温が低く、夜の時間が長くなってきました。自分なりの冬季うつの乗り切り方をイラスト付きで紹介した投稿が、ツイッターで注目を集めています。投稿者に症状の受けとめ方や、日常の中でできる対処方法を話してもらいました。
秋から春先に心身の不調が現れる冬季うつ（季節性感情障害または気分障害）。なおにゃん（@naonyan_naonyan）さんは、自宅で過ごす時、「暖房をつけて部屋をあったかくする」「ふわふわの毛布をかぶる」「温かいココアを飲む」「もこもこの靴下を履く」「お笑い番組をみて笑うようにする」などの対策で冬季うつを乗り切っているとのこと。また、「かわいい猫」も欠かせないようです。
投稿には「これ大事ね」「ふわもこは全てを解決してくれる(ﾟωﾟ)(｡_｡)ｳﾝｳﾝ」「右下かわいい犬だったらコレ完璧わい」「かわいい猫は最強。本当に猫さんに救われる。気分がすぐれないと寄り添ってくれるんだよね。不思議です」などの共感の声や、「そして照明ちゃんと点けて明るく」「私は石油ストーブ、やかん、ストーブの炎のゆらぎ、たまに芋やら餅やらを焼く、です」など、自分なりの乗り切り方が寄せられていました。
また、「かわいい猫はいないけど…他はやってみよ」「こういうのを見つければいいのか…！見つけねば…！！！」「もこもこ靴下！金曜日に買うぞー」など、投稿を参考にする人もいました。
「あ、またこの時期が来たのね」という開き直りで落ち込み回避
ツイッターや「ウォーカープラス」での連載漫画『うつ逃げ～うつになったので全力で逃げてみた話～』で、うつについて発信するなおにゃんさんに、どうやって冬季うつに気がついたのか、自分なりの乗り切り方でどれくらい楽になるのかなどを聞いてみました。
――どのような時期に、どういった症状が出るのですか。
「自分の場合ですが、日照時間が短くなってきた11月の半ば頃から始まり、特に12月、1月が一番ひどいです。具体的に言うと、やたら眠くて、身体に力が入らなくなる、気力がなくなる、訳もなく悲しくなって憂欝な気分になってしまう、などの症状が出ます。ほんと、あくまで自分の場合ですが……」
――症状はどれくらい前からありましたか。
「気づいたのは、もう10年以上前になります。最初は普通のうつだと思っていたのですが、毎年同じ時期に、同じような気分の沈みが出てしまうので、調べて、主治医に相談した結果、季節性のうつ（冬季うつ）の可能性があると言われて納得しました。
――イラストのような対応をすると、どれくらい体調が改善しますか。
「あくまでイラストはイメージなのですが、なるべく心がけるようにすると気持ち的に、大きな落ち込みを防げるような気がしています。本当に、落ち込んでしまう時は、自分でも手がつけられないほど、落ちてしまうので」
――ほか、心の健康のためにしていることは？
「冬季うつに関して言うと、もう10年以上自分の中で続いているものなので、あ、またこの時期が来たのね、と開き直るようにしています。あらかじめ開き直っていると、何もできない日があっても、そこまで自分を責めたりせずに済むので、受け入れて開き直るって、すごく大事なことだなと思っています」
◇ ◇
医師の診断を仰ぎつつ、冬季うつで思うように動けない自分を責めず、暖かく心地よい環境でいたわる。10年以上うつと付き合い続けたなおにゃんさんは、腰を据えて冬季うつに対処しているようです。理由はないのに、気分が落ち込んだり、やる気がなくなって、何も楽しめないという状況が秋〜冬にかけて続き、睡眠や食欲は増している傾向にある方は「冬季うつ」の可能性を疑ってもよいかもしれません。
なおにゃんさんが、うつや冬季うつの辛さや心が軽くなる方法などをイラストと文で表した『心の不安がスッと消える うつ吸いイラスト帳』（精神科医鹿目将至さん監修）が永岡書店から、自伝的イラストエッセイ、『100年後には死んでるから気にしないことにした』（HSP専門キャリアコンサルタントみさきじゅりさん監修）がKADOKAWAから発刊されています。
■なおにゃん（@naonyan_naonyan）さんのTwitter
https://twitter.com/naonyan_naonyan
■書籍『心の不安がスッと消える うつ吸いイラスト帳』 https://www.nagaokashoten.co.jp/book/9784522439777/
■書籍『100年後にはみんな死んでるから気にしないことにした』 https://www.kadokawa.co.jp/product/322201000569/
■連載『うつ逃げ～うつになったので全力で逃げてみた話～』
https://www.walkerplus.com/trend/matome/12540.html
