伊藤万理華、大先輩・前田敦子の演技で「あっちゃんの姿に大号泣。映画に愛されている人」

石井 隼人 石井 隼人

伊藤万理華(26)が、大先輩・前田敦子の演技に涙した。恋愛感情を持たない女性のちょっとした前進を描く『そばかす』(12月16日公開)で、伊藤が演じるのは主人公・佳純(三浦透子)の妹・睦美。

元AV女優という役どころで登場する前田とは、映画『もっと超越した所へ。』(2022年)に続いて2度目の共演となる。今回は顔を合わせるシーンはないのだが、伊藤は「あっちゃんの姿に大号泣。そこから最後まで泣きっぱなしでした」と賛辞を送っている。

とんでもない作品に出演

偶然にも2作品続けて同じ作品に出演。「AKB48と乃木坂46というグループの違いはありますが、あっちゃんは憧れの大先輩。初めてお会いする際は構えてしまうようなところもありました」と初共演時の緊張を振り返るが、それはすぐに杞憂に終わった。

伊藤曰く、撮影現場の前田は「全員に対等でフラット」だったそうで「現場での立ち振る舞いもどっしりとされていて、映画に愛されている人だと感じました。もちろんお会いする前から映画などでその活躍は拝見していましたが、初めて近くで一緒に芝居をさせていただけたことで、より魅力を感じ取る機会になりました」と絶対的エースの威厳を目の当たりにした気がした。

『そばかす』では演技を交わす場面はなかったものの、佳純(三浦)のために真帆(前田)が父親に詰め寄る場面を見て感極まった。「完成した作品を見てあっちゃんの姿に大号泣。そこからもうずっと泣きっぱなしでした。三浦さんの表情を捉えるカメラワークも絶妙で心に突き刺さり過ぎました。この場面を見て『私はこんなにもとんでもない作品に出演していたのか…』と感動しました」と手応えを得た。

末っ子経験が初めて活きた

かくいう伊藤の芸達者ぶりも見事。三浦、坂井真紀、田島令子ら演技派に交じってのワンシーンワンカットを多用した家族団らんシーンでのナチュラルな馴染みぶりは一見の価値あり。

「一度舞台で共演させていただいた坂井さんもいたので安心。挑むぞ!感はありませんでした。そもそも皆さんがあまりにも自然。私も末娘としていかにくつろいで見えるかを意識しながら演じました。長回しだったこともあり、映画というよりも舞台稽古に近い感覚がありました」と演技合戦を回想する。

実生活での伊藤は兄を持つ末っ子。その経験が、姉妹の部屋で姉・佳純と二人きりになるシーンに活かされたらしい。母に結婚をせっつかれて不機嫌になる佳純のもとに、睦美が冗談めかしたようなトーンで近づき、姉の心を解きほぐしていく。団らん場面の明るい演技からギアを一段下げて、姉を思う妹の優しい気持ちを滲ませた。

「兄弟や姉妹だけでいるときの砕けた感じや友達っぽくなる感覚はわかります。佳純と二人きりのシーンでは末っ子経験が初めて活きました。姉妹二人だけだからこその空気というのがあると思います。意地になっている佳純の心をほぐすのはきっと妹の役目。睦美は姉の機嫌の取り方を知っている子だと理解していました」とキャラクターに思いを寄せて演じ切ったようだ。

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