増える悩みや心配も「愛おしい」
ーーコハクちゃんはご主人にも心を許してくれましたか?
「困ったことに、夫にはなかなか慣れてくれませんでした。夫もどう接していいか悩んでいて、つらそうでした。男性の低い声や大きな体が苦手なのだろうと、夫は一生懸命裏声で話しかけたりしていました。そういう時間の積み重ねのおかげか、私が体調を崩した時に夫が代わりに散歩に行ってくれて以来、急激に気を許したように感じます」
きっとまた雑種の子を選びます
ーーそういう工夫や苦労が必要でも、「もと保護犬」や「もと野良犬」をお迎えする意義や魅力について、コハママさんはどんな風に考えていらっしゃいますか?
「もと保護犬やもと野犬だから…ではなく、個々の背景や性格、個性が必ずあり、その子自身に向き合って寄り添うことがとても大切だと感じます。そうやって寄り添う時間の中で育つ関係性こそが、大切なのだと思います。
コハクを迎えてから、それまでの生活スタイルが一変しましたが、悩みや心配事が増えても、それすら愛しくて嬉しくてたまらないほど、学ぶことも多く、毎日が豊かになりました。こんなに幸せをくれる存在を、一頭残らず心から安心して幸せに暮らせるようにしなければならない、と強く思います。今でもシェパードは大好きな犬種ですが、もし2頭目を迎える機会があれば、きっとまた雑種の子を選ぶと思います。犬種は関係なくて、一緒に暮らしたらその子が可愛いんだなと、コハクと暮らして実感しています」
◇ ◇
もと野良犬のコハクちゃんですが、お迎え当初は外出することに強い不安を感じていたそうです。
「犬はみんな、最初から外やお散歩が好きだと思っていました。コハクはもと野犬なのでなおさらそうだと思っていましたが、少し歩くと必ず怖がるので、少しずつ少しずつ、本当に少しずつ歩ける距離を延ばしました。今でも大きな道路は苦手ですが、住宅街の細道を選んでお散歩を楽しんでいます」(コハクとコハママさん)
想像もつかない不安と恐怖の中で暮らしていた「もと野良の子犬」から、「コハママさんちの大事な可愛いワンコ」になったコハクちゃん。今では超リラックスした、可愛いヘソ天寝姿もたくさん見せてくれるそうです。
■コハクちゃんのInstagram「kohaku581010」