ロッテ(東京都)は11月22日、復活を望む声が多かった「コーヒーガム」を再発売します。販売は2012年以来10年ぶり。SNSでは「お帰りなさい」「コーヒー苦くて飲めなかったからコーヒーガム食べて大人の気分味わったよなぁ」「子供の頃イキって噛んでた」とユーザーたちが朗報にわいています。
コーヒーガムが誕生したのは1962(昭和37)年、この年は戦後初国産旅客機YS-11完成、マリリン・モンロー死去、ビートルズのレコードデビューなどのニュースがありました。その後、発売は1990年頃まででしたが、SNSでは再発売を望む声が根強く、今年4月12日~5月31日まで実施した「あなたの推しガム総選挙」では、1位を獲得しました。
特長は噛んだ瞬間から口いっぱいに広がるコーヒーの香りです。「コーヒーを飲むという大人の体験を子どもたちにも」という当時の研究員の思いから誕生したという経緯があり、「コーヒーっておいしい!と初めて思ったのがこのコーヒーガムでした」「おやつにコーヒーガムをおねだりしていた小学生時代を思い出すと胸がきゅっとなります」などの声が寄せられました。今回も当時の味とパッケージを再現しています。
同社チューインガム研究課の浦部達弘さんは「1948年の創業以来、数多くのガムを発売してまいりましたが、コーヒーガムを復活してほしいという声がSNSなどで非常に多く見受けられ、今回発売できることを大変うれしく思っております」とコメント。コーヒーガムについて「苦い味わいを想像する方も多いかもしれませんが、お子さまに楽しんでもらえるように甘くてミルク感のある味わいになっています。また発売当時と同じく、リアルなコーヒー感を出すために、コーヒー粉末を使用しています」と説明しています。
コーヒーガムの発売を記念して、ガムの研究員8人が考案した新たなコーヒーガムをプレゼントするキャンペーン「新コーヒーガムNo.1決定選挙」も開催します。投票した人のなかから抽選で10人に、トップ3に選ばれたコーヒーガムがセット(各種3枚、計9枚)でプレゼントされます。応募は特設サイト「LOTTE land」にて。期間は同日から11月21日午前9時59分まで。
また、「ジューシー&フレッシュガム」の味わいをラムネで再現した「ジューシー&フレッシュラムネ」も11月22日から発売されます。
ガム開発ストーリー
「あなたの推しガム総選挙」の結果は、1位コーヒーガム、2位スウィーティーガム、3位クイッククエンチでした。スウィーティガムは8月3日からダイソー限定で発売。クイッククエンチ-Cガムは8月23日に復刻発売。また、クイッククエンチ-Cガムの味わいをラムネで再現した「クイッククエンチ‐Cラムネ」を夏秋の期間限定で発売しました。
ガムの開発にはいろいろなストーリーがあります。
「クイッククエンチ‐Cガム」(1978年から1992年頃まで発売)は、さわやかなレモンの香りと噛み始めからお口の中に広がるパワフルな酸味が特長。開発当時、部活動や運動中に水分を摂ってはいけないと言われていた時代で、「実際に水分補給はできないまでも、ガムでのどを潤した気分になれないか」とパワフルな酸味のあるこのガムが生まれました。レモンの砂糖漬を運動中に食べることからもヒントを得て、レモン味に決定しました。
「ブルーベリーガム」には意外な裏話がありました。ブルーベリー自体にはあまり香りがないため、「もしブルーベリーに香りがあったらどんな香りだろう」とロッテの研究員が想像して作ったのがこの「ブルーベリーガム」です。発売当時、ブルーベリーの商品は珍しく、このガムの香りがブルーベリーの香りとして一般に広まったのではと言われています。
「梅ガム」は梅味をよりおいしく楽しんでいただけるよう、試行錯誤の末「シソの香り」をアクセントにすることに。これが単なる梅味ではない絶妙な味わいを生み出しました。