「最強メニュー」そば屋のショーケース猫が話題 荒川で保護された元野良猫、今では全国にファン拡大

渡辺 陽 渡辺 陽

「ペタ君コンちゃん2人で同じ階にいるの珍しい」というつぶやきとともに投稿されたのは、食堂のショーケースの中にたたずむ2匹の猫。陽の光を浴びながら気持ちよさそうにくつろいでいます。投稿主はさいたま市内で「そば処大むら」を営むそば処大むら ペタコンちゃんねるさん(@oomurapetakon)。店内で2匹の猫を飼っています。

画像を見た人からは、
「『ネコ吸い』あります。良い店だ」
「新手の猫カフェ?ねこ食堂か」
「リアル招き猫」
「サンプルじゃないのね。最強メニューだけど」
の反響があり、「いいね」は2.6万件にもなりました。

日当たりのいいショーケースでくつろいでいたのは、仲良し親子猫

「そば処大むら」の店主にお話を聞きました。

ーー2匹は兄弟なのですか。 

「いえ、母猫(白に黒ぶち・9歳)と息子(白茶・7歳)です。母猫のこんちゃんは荒川のあたりに住み着いて、えさをもらっていた野良猫でした。7年前に私がこんちゃんを保護して店に連れてきたのです。家には15歳(当時8歳)の女の子の猫がいるので、こんちゃんを連れて帰ったらやきもちを妬いて発狂するだろうなと。だから店で飼うことににました」

ーーそして、ペタくんが生まれたのですね。

「保護した時はこんちゃんが妊娠しているって知らなかったのですが、2ヶ月後、子猫を4匹出産しました。その時、生まれたのがペタだったんです」

ーー他の子猫は譲渡されたのでしょうか。

「そうです。でも、ペタだけは、私にずっとくっついているものですから、最初からそばに置いておくと決めていました」

ーー子猫たちはこんちゃんが育てたのですか。

「そうです。乳離れするまでこんちゃんは実によく面倒を見てくれました。兄弟で戯れあっていると『それ以上やるんじゃない』とたしなめたり、『ここから出るんじゃない。そっちに行くんじゃない』と叱ったりして、叫んでいることもありました(笑)」

ーーじゃあ、こんちゃんとペタくんは仲良しなんですね。

「親子なので仲良しです。よく互いにグルーミングし合っています」

ーー2匹はよくこのショーケースの中にいるのですか?

「夏場は暑いから店内にいますが、寒くなってきたら陽当たりがいいのでここにいるんです。普段はこんちゃんが2階に、ペタが1階にいるんのですが、それが逆になると、なぜかペタがこんちゃんに怒るんです。でも、2匹が同じところに入っているのは7年間で初めて見ました」

ーーここから道行く人を眺めているのでしょうね。

「車やカラスが通るのを眺めるのが好きですね。それに、前を通りかかる幼稚園の子達やサラリーマンが話しかけてくれるんです。テレビで放映されたこともあるので、ファンの人が北海道や兵庫県など全国各地から店に来てくれますし、皆さんに可愛がってもらっています」

ーーずっと店にいてくれるなら、大将も寂しくないのでは。

「まあ、猫店長みたいなものです。この店は私一人でやっているのですが、休憩時間も話し相手になってくれます」

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