完成度高いコアファイターや魚市場のターレットトラック、そしてジャルジャル レッドブル・ボックスカートレースはカオス!

小嶋 あきら 小嶋 あきら

 10月22日土曜日に大阪万博記念公園で、レッドブルが主催するボックスカートレースが開催されました。大阪で初めて催されたこのレースの模様を紹介します。

ボックスカートレースとは

 ボックスカートレースは、自作のカートで坂道を下ってくるだけのシンプルな競技です。この形態のレースは、1950年代にアメリカで子どもが石けんの木箱に滑車を取り付けて坂道を下ってレースをしていたのが始まりとされます(諸説あり)。なのでソープボックスと呼ばれることもあります。

 レッドブルのこの大会は、第一回目が2000年にベルギーで開かれ、以来世界中で100回以上続いているといいます。日本ではこれまで東京で4回開催されましたが、東京以外では今回が初めてです。

 ボックスカートには動力は無く、ブレーキとステアリング機構だけが義務づけられています。ただひたすら重力に従って坂道を走り下ってくるだけの乗り物なんです。

 コースにはカーブやシケイン、バンプ(ジャンピングスポット)などが設けられていて、ハンドル操作や体重移動といったテクニックが必要です。しかし、ただ単に速ければ勝ちというわけではなくて、カートの出来具合や独創性、スタート前のパフォーマンス、そしてタイムの三つで順位が決まります。

 つまり「面白くないとダメ」なんですね。

今回は万博公園で開催

 今回の会場は万博記念公園。太陽の塔のあるエリアの西側の丘がある部分です。そこから太陽の塔の北側、お祭広場のゴールに向かって下り降りてくるのです。

 コースの長さは340m。その中間、スピードが出る辺りになぜか鳥居があり、着物の男女が立っています。また鳥居の足下にはバンプが作ってあって、ここてカートがジャンプするようになっています。スピードを落としてクレバーに通過するか、思い切ってきれいにジャンプするか、吹っ飛んだりバラバラになったり派手なパフォーマンスを見せるか、見せ場になりますね。ということは、ここで写真を撮るのが良さそうです、きっと。

 筆者はここで写真を撮ることにしました。やはり、皆さんいろいろやらかしてくれます。飛ぶ人と飛ばない人、だいたい半々くらいでしょうか。もちろん飛ぶ人の方が面白いです。飛んだ瞬間よりも着地の瞬間が見せ場です。きれいな姿勢で後輪から落ちれば上手く決まるんですが、短いギャップなのでたいていは後輪が跳ね上げられて前輪から落ちます。それで姿勢が乱れたり、方向が制御できなくなってフェンスに突っ込んだり、前転しそうになったり、衝撃でデコレーションが脱落(むしろ粉砕?)したり、とにかく派手なことがよく起こります。

 カートのデコレーションもバラエティに富んでいて、たこ焼きが走ってたり、だんじりだったり、ギターだったり、ガンダムのコアファイターだったり、もう何でもありのカオスです。

 見ていて思い出したのが「びっくり日本新記録」というテレビ番組です。ある特定の年代の人だと「ああ、あれか」と思うんじゃないでしょうか。スキー場をおかしな橇(そり)が直滑降した回など、まんまこれみたいな感じがします。30分もののバラエティ番組でしたが、その中の一企画がいまや「鳥人間コンテスト」になってるんですから侮れません。

 そして今回思ったのは、レッドブルさんの力です。こういうエクストリームなイベントやチャレンジを世界中で手がけているだけあって、とにかく運営がスムーズというか手際が良いです。こんなイベントなのに、タイムスケジュールを大きく外すこと無く進んでいくんですね。もらった時間表とほとんどずれないんです。お客さんを退屈させないというか、だれさせないというか。ステージにもしっかりお金が掛かっている感じで、ゲストも豪華です。エンタテインメントというものを知り尽くしてるって感じですね。

  晴れた秋の1日、気持ちの良い万博公園で楽しい時間を過ごさせていただきました。

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