「猫よ、そんなに俺の描いた金魚はおいしそうだったか…」 力作をボロボロにされた金魚絵師は創作意欲アップ

渡辺 陽 渡辺 陽

「猫よ、そんなに俺の描いた金魚はおいしそうだったか…金魚絵師より」というつぶやきとともにツイッターに投稿された画像が話題になっています。金魚が描かれた障子は、猫に破られたようで、見るも無惨な状態。障子は、上の方しか残っていません。

画像を見た人からは、
「あーーーーー!www」
「猫、金魚、障子、なにも起こらないわけがなく」
「猫さんが、儚さを表す芸術にしてくれたと言うことでw」
「作者冥利につきる」
などの反響があり、「いいね」は6.6万件を超えました。

実は、この障子、作者の深堀隆介さん(@RiusukeFukahori)が20年くらい前、友人にお祝いで描いた障子。友人が帰宅すると、愛猫が遊んでこのようになっていたそうです。金魚絵師の深堀隆介さんに話を聞きました。

ーー金魚がたくさん描かれていますが、どのようなデザインだったのでしょうか。

「群が上に溜まっている構図です。下には描いてありませんでした。きっと猫は、上の金魚が気になってジャンプして引っ掻いたんだと思います」

ーー相当な力作だったのではないでしょうか。制作には何時間くらいかかりましたか。

「いえいえ、2時間くらいで描いたものだったと思います。赤い墨などでサラサラっと友人宅で描いたものだと思います。20年くらい前の事なのでほとんど忘れました」

ーーたった1日で障子を破いてしまったのでしょうか。

「(友人が)帰宅したらこうなっていたと聞きました」

ーーここまで盛大に破られたお気持ちは?

「逆に美しく感じました。面白い作品にも見えます。新しい作品の発想が浮かびましたので、猫に感謝しています」

ーー金魚を描き始められたきっかけはなんだったのでしょうか。

「20年ほど前、アーティストの夢をあきらめようとした時に、部屋で粗悪に飼っていた金魚に目がとまりました。赤く光る金魚の背中は、背筋がゾクっとするほど怪しく、最高に美しかったのです。『ここに探していた答えがあった!』と思い、赤い絵の具を取り出して金魚を描き始めました。これを私は『金魚救い』と呼んでいます」

ーー今後はどんな金魚を描いていきたいと思われますか。

「もっともっと美味しそうな金魚を描いていきたいと思います。猫がまっしぐらになるような」

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